CSR調達の取り組み

サプライチェーン管理

エプソンは、サプライヤーを事業活動における重要なビジネスパートナーと考え、公平公正・共存共栄を基本に、相互信頼関係を築き、ともに発展していくことを目指した調達活動を展開しています。

エプソンは、日本のみならず、多くの国・地域から調達を行っており、調達金額比では、日本38%、海外62%となっています。
製品組立に必要な原材料や部品、加工委託などの直接材と、工場消耗品、機械装置、広報宣伝、物流、業務委託、人材派遣などの調達があり、その金額比率は、直接材65%:それ以外35%となっています。
直接材は、約1,700社のサプライヤーと取引をしており、主力の生産拠点があるアジア地域で多くの取引があります。


調達概況

サプライヤー評価プログラム

エプソンは、直接材サプライヤーはもとより、間接材サプライヤーを含む全サプライヤーを対象に、外部信用調査機関の情報に基づく「間接評価」と、QCDなどの管理レベルをサプライヤーが自己チェックする「直接評価(定期評価)」などからなるサプライヤー評価プログラムに基づく多面的評価を実施しています。

エプソン サプライヤー評価プログラム 評価頻度
間接評価
外部信用調査機関の情報
評価項目:評価点、業歴、資本構成、企業規模、損益状況、資金現況、経営者など
2カ月毎
直接評価(定期評価)
QCDEMS中心に管理レベルを自己評価
評価項目:品質管理(Q)、コスト管理(C)、納期管理(D)、環境管理(E)、マネジメント(M)、情報セキュリティ(S)
1回/年
CSR詳細評価
エプソングループサプライヤー行動規範(RBA行動規範)の遵守状況を自己評価
評価項目:労働(人権)、安全衛生、環境、倫理、マネジメントシステム
1回/年
有事対応力評価
自然災害、火災などの有事の際の対応力を自己評価
評価項目:経営姿勢、リスク対策、非常時対応力、被災現場での復旧力、供給継続力、調達維持力、在庫管理状況など
1回/年
安全管理評価
火災などの有事発生リスクへの対応状況の自己評価
評価項目:電気、危険有害物質、防災などの管理状況
1回/年

関連情報 : グリーン購入

CSR調達推進プログラム

エプソンのサプライヤー管理プログラムは、サプライヤーガイドラインの遵守要請、サプライヤーによる自己評価、リスク分析、現場確認、改善活動のサイクルにより行っています。いずれのサプライヤー評価においても、サプライヤーと協働で改善活動を行い、レベルアップを図っています。

直接評価(定期評価)

調達リスクに応じて選定したサプライヤーについて、定期評価(セルフアセスメント)を毎年行っています。
品質(Q)、価格(C)、納期(D)のほか、環境とマネジメントシステムについての設問があり、マネジメントシステムでは、貿易や腐敗などの各種法令への適合性や、含有化学物質管理、個人情報の取り扱いなどについて確認しています。また、近年世界的に多発しているサイバー攻撃や情報漏洩などへの対応として、情報セキュリティに関する確認もあわせて実施しています。
定期評価の結果、60点未満の場合、ハイリスク取引先として改善支援を行うとともに、改善が見られない場合には、取引継続をお断りしています。2022年の定期評価では、60点未満のハイリスク取引先が16社あり、改善の取り組みをしていただきました。

区分 設問数
Q. 品質 12
C. コスト 5
D. 納期 5
E. 環境 5
M. マネジメントシステム 15
S. 情報セキュリティ 25
合計 67

直接評価実績

(年度) 

2020 2021 2022
サプライヤー数  902社 959社 937社
窓口数  1,440 1,572 1,582
回答受領率  目標 100% 100% 100%
実績 100% 100% 100%

新規取引開始時の評価

新規で取引を開始するサプライヤーについては、取引開始の条件として、定期評価に準じた評価(セルフアセスメント)を行っています。評価の結果70点未満の場合は、改善を条件に取引しています。

CSR詳細評価

エプソンのCSR詳細評価は、サプライヤーのCSRデューデリジェンスプログラムです。エプソンは、ワールドワイドのサプライチェーン全体のCSRレベルの向上を目指すとともに、Responsible Business Alliance (RBA)レギュラー会員に求められる要件を満たすよう、対象選定、頻度など、プログラムを見直し、実施しています。
サプライヤーガイドラインにて要求している「エプソンサプライヤー行動規範(RBA行動規範)」の遵守状況を、サプライヤーによる自己評価(Self-Assessment Questionnaire、SAQ)で毎年確認し、その評価結果をもとに、改善に取り組んでいただいています。また、サプライヤーの状況を監査や現場確認およびインタビューなどにより確認するプロセスも行っています。
SAQは、Responsible Business Alliance(RBA)が提供するオンラインSAQ(Self-Assessment Questionnaire)のほかに、RBAの現場監査基準(VAP監査基準)に基づいてエプソンが独自に策定したSAQ(エプソンSAQ)を用いています。エプソンSAQは、労働項目に関する設問を多く取り入れ、サプライヤーにおける人権尊重の状況の詳細を確認できるよう設計してあります。
SAQにてハイリスクと評価されたサプライヤーについては、RBAの基準に従い監査を受けていただき、改善に取り組んでいただいています。

RBAレギュラー会員義務の概要


エプソンSAQの設問構成(2022年版)

区分 対象 & 設問数
直接材サプライヤー 間接材サプライヤー
A. 労働(人権) 40 37
B. 安全衛生 29 9
C. 環境 12 -
D. 倫理 13 8
E. マネジメントシステム 15 9
O. 先住民・外国籍移住者の権利保護 - 5
合計 109 68



SAQ評価ランク分け

* RBAオンラインSAQによる回答は、RBAのリスクランクに従い判断します



2022年のSAQ実施実績

2022年は、以下の主要サプライヤーについて、CSR詳細評価(SAQおよび是正活動)を実施しました。

2022年SAQ実施対象

  (選定の考え方)
1. 直接材の重要サプライヤー

・グループ調達額80%に該当する上位取引先*1

・事業ごとに選定した重要なサプライヤー、シングルソースサプライヤーなど

2. 間接材

サプライヤー
構内常駐業者*2 セイコーエプソンおよび製造拠点に常駐する業者
人材派遣・紹介業者 セイコーエプソンおよび製造拠点において活用する業者
物流倉庫業者 セイコーエプソンおよび製造拠点において活用する業者
コールセンター業務委託先 エプソンが活用するすべてのエプソンコールセンターのうち、国別CSRリスクが高リスクの地域に所在する全ての委託業者

*1 エプソンの一次サプライヤーを取引額の多い順から並べ、その取引額の合計が総取引額の80%を超えるまで上位から選択したサプライヤー。
一次サプライヤーが商社の場合には、商社の先にある製造メーカーにSAQへの回答を依頼

*2 エプソンの拠点において、警備・食堂などの役務を提供する委託先



直接材サプライヤー

2022年の調査では、直接材重要一次サプライヤー164社*1に依頼し、全てのサプライヤー(449拠点)からSAQへの回答をいただきました。また、一次サプライヤーが商社の場合にはメーカーである二次サプライヤーにもお願いし、SAQに回答いただきました。
RBAのオンラインSAQを利用し回答されるサプライヤーが年々増加しており、約25%を占めるようになりました。
エプソンSAQを用いて回答されたサプライヤーに対しては、SAQのスコアに加えて、課題事項の改善助言を含むフィードバックシートを作成し、それら全てのサプライヤーにSAQの結果を通知するとともに、人権に関わる重要項目*についての是正状況のモニタリングと支援を行いました。

*人権に関わる重要項目:(一部抜粋)

  • 児童労働禁止(検出なし)、奴隷労働・強制労働禁止(検出なし)
  • 労働時間の適正管理(連続7日以上、上限労働時間(週60時間))
  • 賃金の適正な支払い(最低賃金・超過時間勤務賃金の適正な支払い、支払日の遵守)
  • 就職費用の労働者負担禁止、人道的待遇(ハラスメント禁止)
  • 避難訓練(全員参加、夜間実施、寮での実施など)、適切な個人用保護具の無償提供
  • 妊婦・育児中の女性の安全対策、清潔な搾乳場所の提供 など


直接材サプライヤーの評価結果

  2020年 2021年 2022年
調査サプライヤー

222社

(391 事業所) 

293社 164社*1

エプソンSAQ

(427 事業所)

RBA SAQ

(70 事業所)

エプソン SAQ

(338 事業所)

RBA SAQ

(111 事業所)

中期目標(KPI)

・2020年度までにハイリスク 0%にする: 2020年度に達成

・2021年設定目標: 2025年までに主要サプライヤーのCSRリスクランクをローリスクにする

ローリスク(85点超) 84%

91%

(443 事業所)

91%

(407 事業所)

91%

(306 事業所) 

91%

(101 事業所)
ミドルリスク(65-85未満) 16%

9%

(53 事業所)

0%

(1 事業所)

9%

(32 事業所)

9%

(10 事業所)

ハイリスク(65点未満) 0%

0%

(0 事業所)

 0%

(0 事業所)

0%

(0 事業所)

*1 企業グループ




間接材サプライヤー

エプソンは、事業運営上不可欠な重要なパートナーである間接材サプライヤーについてもRBAの要求を理解していただくとともに、これに準拠した会社運営の改善に取り組んでいただいております。
2019年以降、主要なサプライヤーとして構内外注業者、人材派遣・紹介業者および物流倉庫業者について、SAQの回答をお願いし、SAQの結果を受けて是正活動をお願いしてきました。2022年は、更に対象を拡大し、SAQを実施しました。
また、製造拠点においては、構内常駐業者の従業員の労働環境・雇用状況を確認するため、SAQに加えて監査を行い、検出された長時間労働、休日付与、連続勤務日数、超過時間勤務代金の適切な支払いなどの課題について、是正が確認できるまで支援を行っています。このような取り組みにより、SAQの点数の向上が確認できています。
2022年は、セイコーエプソンの事業所およびエプソンの主要製造拠点において、247社からSAQの回答をいただきました(回答率100%)。


間接材サプライヤーの評価結果

サプライヤー属性 2020年 2021年 2022年
SAQ回答会社数 SAQ平均点

SAQ回答会社数

SAQ平均点

SAQ回答会社数

SAQ平均点
構内常駐業者 警備 15社 85点 15社 92点 19社 91点
食堂 18社 78点 13社 89点 13社 91点
清掃 16社 77点 13社 89点 17社 90点
設備保守 15社 83点 16社 88点 17社 89点
その他 80社 82点 71社 92点 67社 93点
小計 144社 81点 128社 91点 133社 91点
物流倉庫業者*1 3社 91点 8社 93点
人材派遣・人材紹介 89社 88点 89社 93点 91社 93点
コールセンター*2 - - - - 15社 90点
リスクランク ローリスク(85点超) - - - - 203社 82%
ミドルリスク(65点超、86点未満) - - - - 44社 18%
ハイリスク(65点以下) - - - - 0社 0%

*1 2020年の結果は構内常駐業者その他区分に含みます
*2 2022年のリスク評価の結果、コールセンター委託業務先に対してSAQを実施しました


監査、現場確認、改善支援

エプソンは、CSR詳細評価のデューデリジェンスにおいて、サプライヤーに出向いて監査や現場確認を行い、状況を把握することが重要であると認識し、主要製造拠点を中心に計画的に実施しています。2020年以降、COVID-19の影響により、サプライヤーの製造拠点に出向くことが困難な状況が続いている中、オンラインでの確認や、SAQ回答の追加確認などを行っています。確認の結果、リスクが確認されたサプライヤーについては、改善活動を支援しています。

第三者監査

2020年度以降、RBAレギュラー会員のデューデリジェンス義務の対象であるSAQでハイリスクと判定されたサプライヤーがなかったことに加え、COVID-19の影響もあり、外部専門機関による第三者監査(RBAのVAP監査に準拠)も実施しませんでした。
また、2022年もSAQでハイリスクと判定されたメジャーサプライヤー*1がありませんでしたので、エプソンからはRBA(VAP)監査受審の要請を行っていないものの、サプライヤーによるRBA(VAP)監査受審は増加しています。イニシャル監査の結果において、A労働(人権)や安全衛生に課題が多く、CAP(改善活動計画)およびクロージャ―監査での改善状況をモニタリングするとともに、エプソンのサプライヤーCSRの取り組み強化項目として展開しています。

*1 RBAレギュラー会員の義務として、ハイリスクサプライヤーにRBA(VAP)監査の受審を要請するもの

現場確認・改善支援

第三者監査を実施しないサプライヤーに対しても、エプソンの製造拠点のメンバーがサプライヤーに出向き、現場確認と改善活動の支援を行っています。
直接材サプライヤーについては、CSR項目の改善のみならず、火災予防処置や事業継続マネジメント(BCM)の導入支援など、サプライヤーが対応に苦慮している事項についても積極的に支援に取り組んでいます。
構内常駐業者については、エプソン社員による二者監査を実施し、労働時間の削減、休日の付与、超過時間勤務代金の適切な支払い、就職時の費用負担の禁止などの労働環境の改善を実施していただきました。


監査・現場確認実績(ファシリティ数、日本およびその他地域)

  2020年度 2021年度 2022年度
第三者監査 初回監査 1 0 0
フォローアップ監査 1 0 0
RBA(VAP)監査 イニシャル監査 9 16 23
クロージャー監査 7 6 12
二者監査・現場確認 直接材サプライヤー 323 163 216
間接材サプライヤー 55 64
合計 218 280


サプライチェーン事業継続マネジメント

エプソンは、サプライチェーン上で災害・事故・新興感染症の蔓延などの異常事態が発生した場合でも、目標期間内に供給を再開し、供給責任を果たすため、サプライチェーン全体でのBCM活動を推進しています。

関連情報:事業継続マネジメント

有事対応力評価

サプライチェーンBCM活動の一環として、サプライヤーからの調達品の供給が途絶しないよう、サプライヤー自身でBCMに取り組んでいただく活動を行っており、サプライヤーの有事対応力の自己評価を定期的に実施し、評価結果をフィードバックするとともに改善活動の支援を行っています。
2022年度は実効性を向上させるため、評価項目と評価の対象とするサプライヤー選定の考え方を一部変更し、より重要なサプライヤーに対し、より充実した評価となるよう内容を変更しました。評価を通じて、サプライチェーンにおける有事検知力を高めていきます。

サプライヤーの有事対応力評価実績

  2020年度 2021年度 2022年度
評価依頼サプライヤー 1,465社 1,233社 948社
回答サプライヤー
(回答事業所数)
1,245社
(1,941事業所)
1,154社
(1,879事業所)
778社
(1,476事業所)
回答率 85% 94% 82%


安全管理評価

火災などの有事発生リスクへの対応能力に特化した安全管理評価を、サプライヤーの定期評価として行っています。電気、危険有害物質、防災などについて、サプライヤーに自己評価していただき、エプソンの安全管理専門担当者がサプライヤーの現地確認を通じて、管理レベル向上のための支援を行っています。2017年以降、455社に対し現場安全点検を実施し、改善支援を行いました。
安全管理評価は有事対応力評価と合わせて実施しています。2022年度は実効性を向上させるため、評価項目と評価の対象とするサプライヤー選定の考え方を一部変更しました。より重要なサプライヤーに対し、より充実した評価となるよう見直したことにより、安全管理レベルをさらに高めていきます。


サプライヤーの安全管理評価実績

  2020年度 2021年度 2022年度
評価依頼サプライヤー 1,384社 1,245社 948社
回答サプライヤー
(回答事業所数)
1,083社
(1,805事業所)
1,184社
(1,930事業所)

763社
(1,475事業所)

回答率 78% 95% 80%

人権への取り組み

エプソンは、「人権方針」において、自社のみならずサプライヤーにおいても人権が尊重されるべきことを宣言しています。人権方針において述べている通り、国連のビジネスと人権に関する指導原則を遵守し世界人権宣言他で述べられた国際的に認められた人権を尊重していくことはもとより、RBAの趣旨に賛同し会員として、サプライヤーにおいてもRBA行動規範が遵守されることに努めています。このような取り組みにより、エプソン製品のサプライチェーン全体において人権が尊重されることを目指しています。

サプライチェーン全体について、以下を含むプログラムを実施しています。
①サプライヤーの人権尊重の理解(要求の理解)の醸成(説明会・教育)
②サプライヤー各社での人権尊重への取り組みの要請
③サプライヤー各社での取り組み状況の点検 (1):セルフアセスメント・監査
④サプライヤー各社での取り組み状況の点検 (2): 個人・集団の人権の救済と人権課題への対応の支援
人権尊重の理解を醸成するため、エプソンサプライヤーガイドラインにより要請するのみならず、サプライヤー説明会やサプライヤー向け人権セミナーを実施し、多くのサプライヤーに参加していただいております。
また、RBA行動規範の遵守状況を確認するSAQによりサプライヤーにおける人権尊重の取り組み状況を把握し、サプライヤーの拠点ごとに、人権救済の実施はもとより対応が必要な事項をフィードバックし、対応を要請しています。RBA行動規範中でもA.労働の項目を中心に人権に関わる事項は多岐にわたっていますが、ILO中核的労働基準や国連グローバルコンパクトの原則などを考慮し特に重要な人権項目を特定し、必須対応事項としています。

(重要項目)
 ・児童労働禁止 (RBA行動規範A2、ILO条約138/182号)
 ・強制労働禁止 (RBA行動規範A1、ILO条約29/105号)
 ・労働時間の適正管理(上限労働時間週60時間、7日に1日の休日付与) (RBA行動規範A3)
 ・賃金の適正な支払い(最低賃金・超過時間勤務賃金の適正な支払い、支払日の遵守) (RBA行動規範A4)
 ・人道的待遇(ハラスメント禁止) (RBA行動規範A5)
 ・差別禁止 (RBA行動規範A6、ILO条約100/111号)
 ・結社の自由および団体交渉権 (RBA行動規範A7、ILO条約87/98号)
 ・安全で健康な職場環境の確保 (RBA行動規範B安全衛生、ILO条約155/187号)


さらに、サプライヤー従業員からの通報や監査を端緒として把握された人権への負の影響について、救済に至るまで支援を行っています。
(救済の事例)
・構内請負製造業者において勤務時間が記録装置の破損により記録されておらず、当該期間の超過時間勤務賃金が不払いとなっていた事例 → (救済内容)当該不足賃金の支払いを確認した
・構内常駐の警備会社にて残業代・休日手当の不払い、休日が付与されていなかった事例 → (救済内容)当該手当の支給、休日付与を確認した

エプソンは、サプライヤーおよびサプライヤーの従業員の救済・保護のため「取引先通報制度」を設置しています。「取引先通報窓口」は、人権に関する利用を推奨し、通報を受け付けています。

通報窓口

エプソングループ人権方針

サプライチェーンにおける環境への取り組み

エプソンは、長期ビジョン Epson 25 Renewedにおける環境の取り組みとして、「『脱炭素』と『資源循環』に取り組むとともに、環境負荷低減を実現する商品・サービスの提供・環境技術の開発を推進する」ことを掲げています。特に、ライフサイクルの初期段階を担う調達活動において、サプライヤーと協働した環境負荷低減を重要課題の一つとして取り組んでいます。

気候変動への考え方

エプソンは、GHGプロトコルに準じて把握したスコープ1、2および3のGHG排出量に基づき、Science Based Targets initiative(SBTi)が提唱する科学的目標設定手法に整合した5年から15年先の具体的なGHG削減目標を設定し、SBTiの承認を得ています。スコープ3排出量は自社バリューチェーン全体からの間接的な排出を示しており、エプソンは、中長期目標として2025年までの削減目標を設定しています(事業利益当たりのGHG排出量を削減)。
また、2050年までに事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギー由来の電力にすることを目指す国際イニシアチブ「RE100」に加盟し、全世界のエプソングループ拠点*1で使用する電力を、2023年までに100%再生可能エネルギーとする目標を掲げています。
今後は、より高い目標となる1.5℃シナリオに沿った削減目標に切り替えるとともに、サプライチェーン全体における排出量削減に取り組んでいきます。
*1 一部、販売拠点などの賃借物件は除く

気候変動リスクへの考え方

気候変動リスクが顕在化しつつあることは世界の共通認識となり、私たちの事業継続上もリスク対応が急務です。エプソンのサプライヤーは、大規模な洪水被害が多発するタイを含む東南アジア、潜在的水リスクの高い中国などにも存在します。代表的な気候変動リスクである洪水や干ばつにより、サプライヤーからの納入が停止・遅延すると、エプソン製品の製造および販売に大きな影響が発生し、お客様へのご迷惑につながることを認識し対応を進めています。

サプライチェーンにおける環境負荷低減に向けたエンゲージメントの強化

エプソンはサプライチェーンにおける環境負荷の低減を実現するため、説明会などを通じてサプライヤーに対して事業活動での環境負荷低減に向けた協力要請をしています。加えて、環境への取り組み状況や環境負荷の実績を定期的に把握するとともに、サプライヤーの支援活動も実施しています。
具体的には、サプライヤーに対する直接評価(定期評価)およびCSR詳細評価に、環境に関する質問項目を設け、回答を収集・分析しています。特に、CSR詳細評価の結果をサプライヤーにフィードバックするとともに、ハイリスクサプライヤーへの現場確認や監査などを実施することで改善活動を支援しています。さらに、調達額80%以上を占める国内外の主要サプライヤーには、再生可能エネルギーの取り組み方針・状況や、エプソン向け部品の電力・ガスによるGHG排出量、水使用量の調査を行っています。
GHG排出量削減の各ステップでの課題についてはサプライヤーと協力して解決する意思を示し、呼びかけを行っています。社会全体での脱炭素の目標達成に向けて、サプライヤーと共創した取り組みを実行していきます。

【サプライヤーへの依頼内容*2

    • GHG排出量の見える化、削減目標の設定と削減施策の抽出・実行
    • 再生材・バイオマス材料の活用
    • 製品含有化学物質に関する規制遵守

*2 2023年4月サプライヤー向けの説明会内容から抜粋


エプソンの環境活動の取り組みはこちらをご覧ください
関連情報:エプソンの環境活動

外部団体との連携

外部団体との連携

サプライチェーンにおける人権を含むCSRは、世界的な課題であり、自社の努力・取り組みだけで解決できるものではありません。エプソンは、サプライチェーンCSRに取り組むアライアンスの活動を支持し、積極的に活動に参加しています。アライアンス・団体に加盟し活動することにより、世界におけるさまざまな社会課題の解決および、業界連携によるサプライチェーンCSRの向上に取り組んでいます。

【グローバルに活動するイニチアチブ】
Responsible Business Alliance(RBA)レギュラー会員
(参加企業数)225社(2023年5月現在)

【日本の業界団体】
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)「CSR委員会」
(参加企業数)28社(2023年4月現在)
(活動例)
・責任ある企業行動ガイダンスの作成、周知活動
・人権DD、グリーバンスメカニズムの研究
・各国の規制状況の把握・共有  など

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