品質向上
エプソンは、商品・サービス、生産、販売の全てを通じ、お客様に信頼され、お客様の期待以上の品質を提供するため、さまざまな品質向上活動を行っています。
サプライヤー供給品の品質確保
エプソンはインクジェットプリントヘッドなどコアとなる主要部品は社内で製造していますが 、サプライヤーの皆様からも製品製造に必要な多くの部品を供給していただいています。従って、エプソン内部の品質保証活動のみならず、サプライヤーの皆様にもエプソンの品質に対する考え方をご理解いただいた上で、ともに品質を向上する活動を展開しています。
活動例としては、エプソンの品質保証の基本的な考え方や実施事項を品質保証基準書に定め、現場での品質状況の確認や品質向上のためのアドバイスをしています。
海外製造工程の品質管理力強化
製造工程の役割は、企画・設計に反映されたお客様の要望を実際の製品として作りこむことです。製造工程では、仕様に基づいた適正な品質が保証された製品を製造します。その際、製品を構成する部品や工程に対し、多数の品質管理項目を定めています。現場で必要となる品質管理項目を適正に管理し、品質を保証するため、日本国内・海外の製造現場に品質管理技術者を派遣し、品質向上活動を展開しています。
エプソンは、現地技術者と協働で、論理的な問題解決を進め、人材育成および世界各地のエプソン製造工場の品質向上に取り組んでいます。

世界各地域のサービスサポート情報の共有
お客様に商品・サービスを安心してご利用いただけるよう、エプソンは世界各地域でサービスサポート体制を構築しています。サービスサポートの品質向上に向けた取り組みとして、年1回世界各地域の海外販売地域統括会社および一部の販売会社のサービスサポート責任者が集まる「エプソングループサービスサポートミーティング」を開催しています。ミーティングでは、お客様の商品・サービスのご利用状況やサービスサポートの技術情報を共有し、中長期的なサービスサポート戦略策定に向けた議論や施策について確認 しています。この活動の結果は各地域のサービスサポート活動に反映します。

社員の品質管理力の向上
教育
社員一人ひとりが品質向上に貢献できるよう、全社員を対象に品質管理教育を実施しています。品質管理に必要となる基礎事項を製造系、技術系、スタッフ系別に受講し、その後、各自の業務に必要となる専門事項やE-KAIZEN活動に関わる事項を体系的に受講できるようにしています。
また、海外拠点の社員においても、国内と同様の教育が受講できるよう、拠点ごとに品質管理教育のトレーナーを養成・認定し、拠点内で教育実施・受講ができる体制を整えています。
エプソンは、お客様の期待を超える商品・サービスを実現しお届けできるよう、どのような困難や課題が生じても、本質を見極め、改善できる人材の育成を目指しています。

2024年度全社員共通教育の受講実績(国内)
研修名 | 新規受講者数 | 在籍者受講率 |
---|---|---|
QC入門コース | 413 人 | 84 % |
QC-ABCコース | 440 人 | 84 % |
地域 | 認定者在籍拠点数 | 認定者数*1 |
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東南アジア | 7 社 | 78 人 |
中国 | 4 社 | 47 人 |
*1 2025年3月31日現在の認定済在籍者数です。
改善活動
エプソンは日々のさまざまな問題に対し、チームや個人で解決する改善活動を「E-KAIZEN活動」と称し、グループ全体で展開しています。
チームでの改善活動の成果は、毎年日本・中国・東南アジア・欧米の各ブロックでの選抜を経て、日本で開催する「ワールドワイドチーム事例発表大会」で発表・審査され、優秀な活動が表彰されます。また、各ブロックの事例発表大会での事例共有のほか、社内報や社内イントラネットに良い活動事例を掲載し、水平展開を図ることにより、相互研さんや改善意識の高揚につなげています。
2024年度の「ワールドワイドチーム事例発表大会」では日本から3社4チーム、東南アジアから3社4チーム、中国から2社4チーム、欧米から2社2チームの計14チームが参加しました。審査の結果、中国の生産拠点であるTianjin Epson Company Ltd.の「開創」チームの活動テーマ「省人化改造革新 ~協働RB初回導入~」が最優秀テーマと決定し、社長賞が授与されました。

意識向上活動
エプソンは、経営理念にある「お客様を大切に」することとはどのようなことかを考え、社員全員が自らの業務の質を振り返る機会として、毎年11月を「CS・品質月間」と定め、ワールドワイドに活動を展開しています。
2024年度は、「創意と工夫で業務の質を高め、信頼されて増やそうエプソンファン」をスローガンとして掲げ、活動を展開しました。
自らの業務の質を向上していくためには、対象とするモノやコトの大小や範囲にかかわらず、少しでも業務の質が良くなるように自ら考え変えること、つまり「創意工夫」が必要不可欠です。社員一人ひとりが「創意工夫」を継続的に行っていくことの大切さを認識し、考え、実践していくために、2024年度のCS・品質月間では、創意工夫や業務品質向上の大切さについて改めて考える機会とする講演会を開催し、職場内での創意工夫の事例を共有しました。
私たちはこのような活動を通じ、「お客様を大切にする」ことにとどまらず、ステークホルダーの皆様から「いい会社だね」と言っていただき、ファンになってもらえることを目指して業務に努めています。