情報セキュリティー

エプソンは、企業行動原則において、人・資産の安全と情報のセキュリティーの確保について「私たちは、人と企業資産の安全を守り、全ての情報管理において厳重な注意を払って行動します」と定めています。この考え方のもと、全ての情報を適切に管理するとともに、他者の情報資産を尊重し、個人情報や機密情報の厳重な管理と情報漏えいの防止に取り組んでいます。また、社員一人ひとりがそれぞれの立場で情報セキュリティーの重要性を認識し、実践できる推進体制を構築しています。

方針

エプソンは、情報セキュリティーに関する基本的な考え方と遵守事項を「エプソングループ情報セキュリティー基本方針」として定めています。グループを構成する一人ひとりが情報セキュリティーの重要性を認識し、その考え方を実務に反映することで、情報セキュリティーガバナンスの強化と企業風土の醸成を進めています。

エプソングループ情報セキュリティー基本方針


また、AIの研究・開発・運用・利活用を推進するにあたり、人間とAIが共生する人間中心の社会の実現を目指し、エプソンとして実践すべき原則を「エプソングループAI倫理原則」として定め、グループ全体で責任あるAIの活用を推進しています。

エプソングループAI倫理原則

体制

エプソンは、最高情報セキュリティー統括責任者(グループCISO)のもと、グループ共通の規程に基づき各事業体が情報セキュリティー体制の整備・運用を行っています。あわせて事業体ごとに内部診断を実施し、管理策の有効性やリスクマネジメントの機能状況を継続的に評価しています。
昨今の深刻化するサイバー攻撃への対応、各国で進む規制や法令の強化、製品・サービスに関わるリスクの顕在化、セキュリティーに関する開示要求の高度化を踏まえ、2026年度に、従来の情報セキュリティーの枠組みを拡張し、その中核組織として「情報セキュリティ統括センター」を新設しました。本センターの設立により、グローバルで一貫したセキュリティー体制の強化と、ステークホルダーへの情報発信の取り組みを加速しています。

AIに関しては、AIを取り巻く動向を幅広く情報収集・分析し、方針決定を行うとともに、各国・地域におけるAI関連の法規制や方針への対応を進めるため、2023年度にAI倫理委員会を設置しています。同委員会には、技術開発、品質管理、法務、管理部門などが参画し、グループ全体のAIガバナンス体制の構築と適切な運用を推進しています。
また、各部門にAI倫理管理責任者を配置し、AI倫理に関する意識啓発や教育、AI利活用案件のリスク評価などを行っています。海外を含む関係会社においてもAI倫理推進責任者を選任し、各社におけるAI基準類の整備、AIシステム利活用案件の審査・リスク評価、従業員教育などを通じて、グローバルにAIガバナンスを推進する体制を構築しています。

取り組み

サイバーセキュリティー

サイバー攻撃は日々高度化・巧妙化しており、企業にとって重要なリスクの一つとなっています。エプソンは、経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」に加え、米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)によるサイバーセキュリティー対策のフレームワーク(Cybersecurity Framework:CSF)を参照し、グループ全体で中期計画を策定して対策の強化を行っています。

活動プログラム

エプソングループ情報セキュリティー基本方針に沿い、以下のプログラムを実施しています。

  • 各国・地域の法規制やガイドラインの動向把握および社内システムの改定による適合性確保
  • 役員および従業員への啓発、教育・研修
  • リスクアセスメント

セキュリティー監視・対応体制

グローバルでのCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を組織し、24時間365日のセキュリティー監視により、ランサムウェアを含むマルウェアに関するアラートに対して迅速に対応しています。また、インシデント対応訓練を実施し、対応手順の見直しを行っています。

工場セキュリティー

セキュリティーインシデントによる製造停止リスクの低減を目的として、工場セキュリティー対策実施要領を制定し、当該要領に基づいて対策を進めています。対策は、定期的な内部/外部アセスメントを通じてその優先度を設定し、計画的に実施しています。

サプライヤーにおけるセキュリティー

エプソンは、サプライヤーに対し、サプライヤー管理プログラムの一環として、新規取引開始時の評価および年次定期評価を通じて情報セキュリティー対策の実施状況を確認しています。評価の結果、基準を満たさない場合には改善要求を行うとともに、改善支援を実施しています。

CSR調達推進プログラム


プロダクトセキュリティー

ITの普及に伴い、あらゆる製品・サービスでネットワーク利用が一般化し、スマートデバイス連携やサービス間連携が進んでいます。一方で、ソフトウェアの脆弱性を悪用した情報漏えいやデータ破壊などの脅威も高まっています。エプソンはこうした課題に対応するため、製品の企画・開発から運用・保守まで、ライフサイクル全体でセキュリティーの確保に取り組んでいます。

セキュア開発

エプソンでは、Secure by Designの考え方を取り入れ、お客さまに安心してご利用いただける製品・サービスづくりを進めています。企画・設計段階でリスク分析を実施するとともに、設計レビュー、セキュアコーディング、脆弱性評価などを通じて、製品のセキュリティー品質の向上に取り組んでいます。

脆弱性管理体制

製品・サービスの、脆弱性の早期発見と早期対応を実現するため、グローバルで一貫した対応が可能となるよう体制強化を進めています。エプソンは、利用者の安全性・信頼性の確保、悪用リスクの低減、社会的影響の最小化を目的として、PSIRT(Product Security Incident Response Team)を組織しています。経済産業省の「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」をはじめとした外部関係機関と連携し、市場投入後に発見・報告された脆弱性や悪用に関する情報の早期把握に努めています。また、インシデント発生時には、回避策の実施、バージョンアップなどの対策を実施するとともに、外部関係機関に対して速やかに情報を発信する体制を整えています。

サプライチェーンマネジメント

サプライチェーンにおけるリスク低減に向けて、SBOM(Software Bill of Materials)を使用したソフトウェア部品構成の可視化に取り組んでいます。ソフトウェア部品の構成を明らかにすることで悪意あるソフトウェア部品の組み込みを事前に防止するとともに、新たな脆弱性が発見された際に、すみやかに対象ソフトウェア部品を特定することで被害を最小限に抑えます。

プロダクトセキュリティー関連ページ

複合機・プリンターに関するセキュリティー


個人情報保護

世界各国・地域では、EU一般データ保護規則(GDPR)をはじめ個人情報保護/プライバシー保護に関する法令などの制定・改正が行われています。エプソンは、そのような個人情報保護への要求内容を的確に収集・把握し、社内ルールのレビューを行っています。
お客さまやお取引先さまからお預かりした個人情報、そして社員の個人情報について、信頼に応え、社会的責任を果たすため、全社で個人情報保護活動に取り組んでいます。具体的には、エプソンは、ISO/IEC29100に示された11原則を基本とした管理策を策定することを社内規程で定め、各国地域の法律や規制に従い、エプソングループ各社で「プライバシーステートメント」「個人情報保護方針」を制定し、各国ホームページにおいて公開しています。

AIガバナンス

エプソンでは、製品への組み込みや業務への導入など、AIの利活用を推進しています。一方で、AIの利活用に伴う情報漏えい、著作権侵害、人権侵害、誤情報の生成や偏見・差別を助長する表現の生成といったリスクに対応するため、グローバルなAIガバナンス体制を構築しています。AIの導入・利用に際してはリスク評価を実施し、透明性・公平性・安全性の確保に取り組んでいます。

ガイドラインの整備

AIシステムの適正な利活用と倫理的実践を確保するため、「AI管理規程」をはじめ、各種ガイドライン、チェックリスト、リスクレベル判定表を整備し、グループ全体で活用しています。また、生成AIの急速な普及を踏まえ、著作権・プライバシーへの配慮や、入力・出力に関する注意事項などを明記した「生成AI利活用ガイドライン」を制定し、適正な利活用を推進しています。

リスクベースアプローチによる運用

AIシステムの利用にあたっては、案件ごとにリスクレベルを評価し、その大きさに応じてリスク対策を講じる「リスクベースアプローチ」による管理を行っています。AI倫理推進責任者は、AI利活用案件ごとにリスクレベルを判断し、評価結果を記録しています。評価にあたっては、著作権侵害や情報漏洩のほか、社会の多様性への配慮、透明性・公平性の確保、人権侵害につながるリスクなどを確認しています。リスクが認められる場合には、抑止・回避策を講じることで、責任あるAIの利活用を進めています。

AIガバナンス活動のモニタリング

2025年度から、規定・ガイドライン等の遵守状況、ルールの運用状況、教育の実施状況に関し、全関係会社によるセルフアセスメントを実施しています。


教育・研修

エプソンは、サイバーセキュリティー、プロダクトセキュリティー、個人情報保護、AI倫理を重要な経営課題と位置付け、全従業員を対象とした教育・訓練を継続的に実施しています。
サイバーセキュリティー分野では、情報セキュリティー意識の向上や、さまざまな外的脅威への対応力向上のために、役員および従業員(派遣社員を含む)を対象とした情報セキュリティーに関するeラーニングに加え、標的型攻撃メールへの対応訓練や、管理職向けのリスクアセスメント教育を実施しています。
プロダクトセキュリティー分野では、企画・設計・開発部門だけでなく、保守、サービス、工場など幅広い部門の従業員に関係する内容として教育に取り組んでいます。製品ライフサイクル全体を通じたセキュリティー意識の向上を図るとともに、実践的な対応力の強化に努めています。
個人情報保護については、業務で取り扱う情報の重要度や役割に応じた教育を実施しています。個人情報を扱う従業員向けのeラーニングに加え、欧州一般データ保護規則(GDPR)に関する教育を行い、グローバルな法規制への対応力の向上に努めています。
また、AI倫理の重要性と責任あるAI活用の定着のために、AIを活用する役員および従業員(派遣社員を含む)を対象としたAI倫理に関するeラーニングの実施と、AIの社内利活用ならびにAI製品・サービス提供に関するeラーニングを実施しています。
これらの教育・研修を通じて、従業員一人ひとりがセキュリティーとプライバシー保護の重要性を理解し、業務の中で適切な判断と行動ができる組織づくりを推進しています。

外部認証

エプソンでは、お客さまをはじめとし、サプライヤーなど社内・社外のコミュニケーションにおいて、情報保護の重要性を認識し、そのビジネス形態に応じて外部認証を取得しています。

ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証

* 下表内の組織名称は認証書発行時点の情報に基づいています。

会社名 セイコーエプソン株式会社
認証基準 ISO/IEC 27001:2022 / JIS Q 27001:2023
認証登録範囲 DX推進本部における以下の業務
 ・会計事業に関するクラウドサービスの運用管理
 ・共通プラットフォームの運用管理
 ・保健指導サービスの運営管理
Pシステムソリューションズ事業部における以下の業務
 ・クラウドプリント&スキャンサービスの運用管理
 ・リモートモニタリングシステムの運用管理
有効期限 2027年9月10日
認証機関 BSIグループジャパン株式会社
認証登録番号 IS 507352


会社名 エプソンアヴァシス株式会社
認証基準 ISO/IEC 27001:2022 / JIS Q 27001:2023
認証登録範囲 ・情報機器に係わる組み込みソフトウェアおよびアプリケーション開発
・上記に係わるマニュアル制作、およびテクニカル翻訳
・情報機器およびアプリケーションソフトウェアの品質評価
・業務用システム開発・品質評価・運用・保守
・社内における基幹ネットワーク、サーバー運用管理、および情報システム開発運用管理
・クラウドサービスの開発・運用・保守および提供
・システムエンジニアリングサービスの提供
有効期限 2028年8月5日
認証機関 BSIグループジャパン株式会社
認証登録番号 IS 85200


ISMSクラウドセキュリティ認証

会社名 エプソンアヴァシス株式会社
認証基準 JIP-ISMS517-1.0 (ISO/IEC 27017:2015)
認証登録範囲 JIS Q 27001 (ISO/IEC27001) 認証登録番号: IS 85200
「コミュたす」のクラウドサービスプロバイダとしての開発・運用・保守、ならびにアマゾンウェブサービスのクラウドサービスカスタマとしての利用に係るISMSクラウドセキュリティマネジメントシステム
有効期限 2028年8月5日
認証機関 BSIグループジャパン株式会社
認証登録番号 CLOUD 806539


プライバシーマーク制度

会社名 エプソン販売株式会社*
認証基準 JIS Q15001
審査機関 一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)
登録番号 10520010

* 2026年10月1日より「エプソンジャパン株式会社」へ社名変更


会社名 エプソンダイレクト株式会社
認証基準 JIS Q15001
審査機関 一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
登録番号 10580040