内部統制の主な活動

コンプライアンス活動

エプソンは、世界各国・地域の法令、社内規程、企業倫理を遵守するためのコンプライアンス体制を整備し、これを実践しています。また、社会からの要望に応えるための活動にも取り組んでいます。エプソンウェイ(経営理念、企業行動原則、エプソングローバル社員行動規範)は、エプソングループ全体で共有される価値観と行動様式を示しており、私たちのコンプライアンスの基本を形成しています。コンプライアンス意識を深く根付かせ、効果的に遵守するために、エプソングローバル社員行動規範を10ヶ国語以上で共有し、役員及び従業員に対しては、毎年様々な教育を実施しています。

経営層には、外部の専門家を講師に迎え、コンプライアンスに関する研修会を毎年開催しています。さらに、役員及び従業員を対象に、eラーニングや社内講師による階層別研修など、コンプライアンス教育を幅広く提供しています。海外の現地法人では、各地の状況に合わせたコンプライアンス教育や活動を展開しています。

エプソンでは、毎年10月を「コンプライアンス月間」と定め、グループ統一の取り組みとして、企業活動の基盤となるエプソンウェイを従業員に再認識させ、高い倫理観を持って行動することを促しています。活動内容には、コンプライアンス担当役員及び各事業体・子会社の責任者からのメッセージ発信、エプソングローバル社員行動規範の周知、コンプライアンス教育、コンプライアンス意識調査などが含まれます。これらの取り組みを通じて、コンプライアンス意識の向上を目指しています。教育は、国内外を問わず全社で実施され、国内ではほぼ100%の受講率を達成しています。また、コンプライアンス意識調査の結果は、部門や国内外のグループ会社ごとに評価・分析し、改善に活かしています。

グローバルコンプライアンス活動

エプソンでは、グループ共通の目標として、全社員が安心して活躍できる環境を整え、より高い目標を追求するコンプライアンス経営を目指しています。この実現のために、「グローバルコンプライアンス活動」をグループ全体で展開しており、年度ごとに目標レベルを設定し、各組織・子会社のコンプライアンス体制とその運用状況を評価し、改善活動を進めています。このPDCAサイクルにより、企業全体のコンプライアンスレベルを向上させ、リスクを最小化しています。

グローバルコンプライアンス PDCA

R-CCO体制

このグローバルコンプライアンス活動の推進体制には、CCO(チーフコンプライアンスオフィサー)を中心としたR-CCO(Regional-CCO)のシステムがあります。これは、世界各国・地域における言語や文化、風習の違いを考慮し、グループの子会社を5つのブロックに分け、各ブロックを統括する会社が地域ごとの活動をリードする体制です。各子会社はこの体制のもとで協力し合い、コンプライアンス活動を実施しています。CCOとR-CCOは、年2回R-CCO会議を開催し、グループの子会社のコンプライアンス活動に関する重要な方向性を決定します。さらに、各ブロックはエリア会議を運営し、地域独自のコンプライアンス活動を展開して、グループ全体のコンプライアンス方針、課題、施策を実践し、目標達成に向けて取り組んでいます。

腐敗防止の取り組み

基本的な考え方

エプソンでは、企業行動原則「5.実効あるガバナンスとコンプライアンス」において、贈収賄、カルテル、インサイダー、利益相反などのあらゆる腐敗行為について、不正取引を排除し、公正・透明・自由な競争ならびに適正な取引を実践することを定めています。
この原則を実践するため、社員が企業行動原則の実施事項を読み解き、実施すべき事項を示した「エプソングローバル社員行動規範」において、不適切な方法で利益を求めないこと、違反リスクにつながるような行為がある場合には、直ちに関係部門に報告することを求めています。

ビジネスパートナーに対しては、企業行動原則「7.ビジネスパートナーとの共存共栄」において、贈収賄・癒着を厳しく禁止し、ビジネスパートナー自身に対しても法令や社会倫理に反した取引慣行の排除を求めています。そして、「ビジネスパートナー向け贈収賄・腐敗行為防止・競争法(独占禁止法)遵守ガイドライン」において、エプソンの価値観をビジネスパートナーの皆さんにご理解いただき、贈収賄、カルテル、インサイダー、利益相反などのあらゆる腐敗行為について、不正取引を排除し、公正・透明・自由な競争ならびに適正な取引を実践することを強く求めています。

サプライヤーに対しては、「エプソングループサプライヤーガイドライン」で、エプソンは接待などに依存しないビジネススタイルを基本としていることを定めています。もしエプソン社員による違反する行為または違反するおそれのある行為を発見した場合は、速やかにエプソン各社に通知することを求めています。

企業行動原則

エプソングローバル社員行動規範(PDF, 2.3MB)

ビジネスパートナー向け贈収賄・腐敗行為防止・競争法(独占禁止法)遵守ガイドライン

エプソングループ サプライヤーガイドライン


腐敗防止活動

エプソンにおける腐敗防止活動は、リスクマネジメントの重要リスクの一つと捉え活動をしています。コンプライアンス統括部門が全体統括し、各主管部門と連携して、接待贈答、招待・招集、寄付、スポンサーシップ、代理店管理、採用などへの対応を実施しています。

リスクマネジメント


項目 内容
リスクへの対応 腐敗のリスクは、海外子会社を含め、各国・地域の腐敗行為の起こりやすさ(腐敗認識指数:Corruption Perceptions Index)と、事案が発生した際のインパクトから評価しています。リスクの高い組織については、毎年制御計画を立案・実行し、四半期に一度進捗状況の確認・活動の有効性を評価し取締役会に報告しています。
ビジネスパートナーへの対応

ビジネスパートナーの皆様に対して、「ビジネスパートナー向け贈収賄・腐敗行為防止・競争法(独占禁止法)遵守ガイドライン」、「エプソングループサプライヤーガイドライン」を周知し、贈収賄・癒着・利益相反などのあらゆる腐敗行為の禁止を求めています。

<販売先>
販売代理店・サービスパートナーなどについては、ガイドラインの周知に加え、可能な限り取引契約書へのコンプライアンス条項の記載をお願いするとともに、取引先のコンプライアンスの遵守状況を確認するように進めています。

<調達先>
全ての取引先にガイドラインの遵守を要請し、契約における同意もしくは同意書の提出をお願いしています。
また、新規取引先について、取引開始時の評価において、贈賄や競争法に対応した管理体制を確認しています。主要取引先については、CSR詳細評価(「エプソンサプライヤー行動規範」(RBA行動規範)の遵守状況の評価)において、贈賄を含む不正行為、競争法に対応した確認を毎年行っています。確認項目は、方針・ルールの制定、違反事例の発生有無、違反事例に対する是正対応状況等であり、是正が必要な場合には、是正計画の策定および是正完了の確認を行っています。

接待贈答 法令や社会倫理に反した贈り物や接待を禁止しており、実施については事前承認を求めています。

実施する場合は、事前申請を前提とし、申請内容を検討・確認し、実施の可否を決定しています。

教育

コンプライアンス教育の年間計画を策定し、毎年10月を「コンプライアンス月間」と定め、贈収賄、腐敗防止の事例を取り上げ、役員・従業員を対象にeラーニングを実施しています。
また、贈収賄・腐敗リスクのある、調達部門、営業、開発、設計部門に対して、贈収賄、腐敗防止の教育を定期的に実施しています。

事案発生時の対応 グループ経営に重大な影響を及ぼす違反が発生した時は、危機管理委員会を立ち上げ、危機管理プログラムに沿って対応します。
2022年度において、公開すべき腐敗行為に関わる罰則・罰金の発生はありませんでした。

貿易管理の取り組み

エプソンは、世界各国・地域に生産拠点・販売拠点を設け、グロ-バルに事業を展開しており、お客様・サプライヤーは全世界に広がっています。お客様にエプソンの商品やサ-ビスをタイミングよくお届けするために、貿易を円滑に行うことが不可欠です。
一方で、国際情勢変化の中で、平和と安全を維持するために、さまざまな貿易管理の国際条約や枠組み、または各国の法令に基づく規制があり、国際社会の一員としてこれらを遵守することが求められています。
エプソンでは、グループ全体での貿易管理体制を整え、確実な貿易遵法管理のための仕組みを構築しています。 この結果、安全保障やセキュリティー管理など特に厳密な管理が求められる分野において、各国の関係当局が設けた制度やプログラムにかなう企業として、北米・南米・欧州・中国・アジアなど、エプソングループ各社が拠点を持つ世界各地で多くの認証を受けています。 
これにより、輸出入手続きの簡略化やコスト削減など、グループ全体の効率的でスピーディなサプライチェーンに貢献しています。

税務コンプライアンスの取り組み

エプソンは、グローバルに事業展開するなかで、世界各国・各地域において税務法令とその精神を遵守して適正な納税を行い、企業としての社会的責任を果たすことを、税務基本方針としています。この税務基本方針に従い、税務コンプライアンスを維持向上していくために、次の取り組みを行っています。

1.税務ガバナンス

  • 取締役会が税務リスクの監督責任を有しており、当社の最高財務責任者を税務のグループ総括責任者としています。その統括のもとで税務担当部門が、税務に関する報告・管理を行う体制としています。
  • 当社では、税務リスクを重要なリスクの一つと位置付けており、当社役員により構成される経営会議および取締役会へ定期的に報告しています。
  • 当社では、適切な納税義務を履行するため、税務に関する規程および業務処理基準を制定し、社員への教育・指導を行うとともに、定期的に社内税務監査を実施しトップマネジメントおよび監査等委員会へ報告しています。

2.税務モニタリング

  • 各国・地域の税制改正および課税の動向について、当社税務担当部門と各国・地域の子会社との間で随時報告を行うことにより、適時・適切に対応しています。
  • 各国・地域での税務課題へのアドバイス・税務サポートは、税理士法人などの外部専門家のサポートを受けて対応しています。

3.タックスプランニングと租税回避行為

  • 各国・地域における優遇税制については、通常の事業活動のなかで利用可能なものは効果的に活用し、適正な税負担となるように努めています。
  • 税法の趣旨から逸脱して、軽課税国・地域への利益移転行為をすることはせず、租税回避を意図した税務対策を行うことはしません。

4.不確実性への対応

  • グローバルな報告義務の強化、各国・地域の税務調査の高度化と執行強化の動きを背景にして、税務リスクの不確実性の高まりが予想されます。潜在的で重要な税務リスクとなり得る事象を把握し、税務リスク管理をしています。

5.移転価格税制

  • 各国・地域での移転価格課税リスクに対して、当社では各国・地域の税法およびOECD(経済協力開発機構)ガイドラインを遵守し、適正な移転価格取引とするために、エプソングループとしての移転価格ガイドラインを制定しています。この移転価格ガイドラインにのっとり、独立企業間価格取引となるように各国・地域の子会社の利益率レンジ管理をしています。
  • リスクの高い国の子会社との取引については、APA(事前確認制度)を活用しています。

6.タックスヘイブン(租税回避地)対策税制

  • エプソンは、通常の事業活動を遂行する目的で子会社の設立国・地域を決定しますので、租税回避目的でタックスヘイブンの国・地域に子会社を設立することはありません。タックスヘイブン対策税制の適用対象となる場合には適正な申告および納税をしています。

7.税務当局との関係

  • 税務当局とは真摯な対応に努めており、良好な税務コーポレートガバナンスの維持向上に取り組んでいます。

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