回収・リサイクル

資源循環の環を太く大きくするために、お客様・業界・地域と連携し、世界各国・地域で使用済み商品の回収・リサイクルを進めています。

各地域での取り組み

欧州

[商品の回収・リサイクル]
EU WEEE指令(廃電気電子機器リサイクル指令)が2005年に施行され、EU加盟各国における国内法整備に基づき回収リサイクルの仕組みを構築しています。また、段階的なリサイクル率向上を求める2012年の法改正に対して、リサイクル性の高い環境配慮設計を継続的に進めています。また、EU加盟国以外のEMEA*1諸国でも、同等な法案化が見込まれる場合は先行対応を進めています。
*1 Europe, the Middle East and Africa

[カートリッジの回収・リサイクル]
お客様のニーズ・各国の法律に従ったカートリッジの回収・リサイクルシステムを構築しています。2013年には、お客様への多様な回収方法の提供とリサイクルの効率化を目指し、仕組みを再構築しました。

●郵便集荷(Postal collections)
方法:ウェブサイトから封筒または返送用電子ラベル(トナー)を請求し、カートリッジを入れて郵便局またはポストへ投函
対象:インクカートリッジ、ラベルライター用カートリッジ、トナーカートリッジ(10本以下)

●エプソンエクスプレスセンター(Epson Express Center)
方法:修理・サービス拠点にある回収ボックスへ投函する
対象:インクカートリッジ、トナーカートリッジ、ラベルライター用カートリッジ

●回収箱による集荷(Box collections)
方法:ウェブサイトに登録して回収箱を請求し、箱がいっぱいになったら集荷(無料)を依頼する
対象:LFPインクカートリッジ、トナーカートリッジ(10個以上)

米州

[商品の回収・リサイクル]
米国・カナダにおいても州法により使用済み商品の回収・リサイクルを生産者に求める動きがあります。米国では法人・個人ユーザーを対象に当社の使用済み商品を回収・リサイクルする「プロダクトテイクバックプログラム」を2002年から展開しています。
さらに、「National Cristina Foundation」の活動に参画し、障がい者や経済的に困難な人のために、まだ使えるコンピューターなどの寄付を呼びかけています。

ブラジルでは、2010年に国家固形廃棄物管理法(PNRS)が策定され、エレクトロニクス産業にリバース・ロジスティクス(使用済み製品の回収から最終処分)の実施を義務付けています。Epson do Brasil Industria e Comercio, Ltda.(EDB)では、ブラジル全土で使用済み商品や消耗品の回収プログラムを導入し、100カ所を超える回収ポイントを設置しています。回収された商品や消耗品は認定リサイクル業者に送られ、業者によって分解された後、リサイクルまたはコプロセッシング*1といった廃棄物の最終処分を行う施設で適切に処分されています。
*1 廃棄物を化石燃料や新規資源として代用すること

[カートリッジの回収・リサイクル]
米国およびカナダでは、インクカートリッジの郵送による回収と、ウェブサイトから請求した返送用電子ラベルを貼り付けてトナーカートリッジを回収(米国のみ)する仕組みを展開しています。

アジア

[商品の回収・リサイクル]
インドでは、2012年5月に施行されたe-waste (Management and Handling) Rulesに基づきオリジナルロゴを作成したユーザー告知などの啓発活動にも取り組んでいます。
台湾では、2002年の資源回収再利用法に基づき適切に対応しています。
韓国では、KERC(Korea Electronics Recycling Cooperative)に加入し資源の節約とリサイクル促進に関する法律や2008年1月施行された電気・電子製品の資源循環に関する法律を遵守しています。

[カートリッジの回収・リサイクル]
台湾では、2001年に開始し、お客様の使用場所からの回収を目指し、フリーダイヤルやインターネットでの申し込みに応じています。

シンガポールでは、2012年よりシンガポール国立環境局と国立図書館委員会の協力のもと、エプソンとキヤノンが共同で主導しシンガポール国内でのインク/トナーカートリッジ回収活動「Project Homecoming」を推進しています。この活動では、国立図書館の支館21カ所に専用の回収ポストを設置し、メーカーを問わずにインク/トナーカートリッジを回収しています。

オセアニア

[商品の回収・リサイクル]
Epson Australia Pty Limited(EAL)は、非営利団体であるAustralia & New Zealand Recycling Program(ANZRP)と提携して使用済み製品のリサイクルを推進しています。ANZRPが運営しているTechCollectプログラムでは、国のテレビやパソコン周辺機器回収リサイクルスキームの一環として、リサイクルおよび廃棄物削減法に基づく一般市民や小規模事業者向けの無料サービスを提供し、責任あるリサイクルのために電子廃棄物を受け入れています 。

[カートリッジの回収・リサイクル]
エプソンは、設立メンバーとしてCartridges For Planet Arkプログラムに参画しています。この活動の目的は使用済みカートリッジを回収・リサイクルすることで毎年5,000トンに及ぶ埋め立て量を減らすことにあります。

[ランプのリサイクル]
EALは、使用済みのプロジェクターランプを対象としたプロジェクターランプリサイクルプログラムを実施しています。このプログラムはエプソンだけでなく、あらゆるブランドのランプを対象としており、ランプ質量の約95%がリサイクルされます。

日本

[商品の回収・リサイクル]
「資源有効利用促進法」に基づき、家庭での使用済みパソコンの回収・再資源化を行っています。また、1999年から法人向け使用済み情報機器の自主的な回収・再資源化を進めています。

家庭向けパソコン回収サービス

法人向け情報機器回収・再資源化サービス

使用済みパソコン回収・再資源化実績


[カートリッジの回収・リサイクル]
お客様の利便性を高めるため、さまざまな回収の仕組みを提供しています。また、カートリッジの仕分けやリサイクル前処理の作業をエプソンミズベ(株)で行うことで、障がい者の皆さんの働く場を確保するとともに、回収量増加による雇用創出も目指しています。

エプソンのカートリッジ回収・リサイクル


■引取回収サービス
大量にカートリッジをご使用になるお客様(法人/個人)に対し、指定業者が引き取りにお伺いするサービスを展開しています。このプログラムを通じて、公益財団法人の日本自然保護協会およびオイスカに寄付しています。

引取回収サービス

■ベルマーク活動
2005年から、プリンターの使用済みカートリッジ回収でベルマーク運動に参加しています。ベルマーク運動参加校は、学校単位での使用済みカートリッジの回収数量に応じて、一定のベルマークポイントが付与されます。これにより、資源の有効活用と廃棄物の減少による地球環境保全を図ることができるだけでなく、教育支援という社会貢献活動への参画を実現します。

■国内拠点での回収活動
ベルマーク運動へのさらなる支援の拡大を目的とし、2011年10月から回収しています。エプソンの国内の全拠点に回収ポストを設置し、社員やサプライヤー、地域の皆様から回収しています。回収したものは再資源化するとともに、回収量に応じたベルマークポイントを付与します。ポイントをベルマーク教育助成財団や各拠点の地元の学校、東日本大震災をはじめとした地震・風水害といった災害によって被災した学校などへ寄付することで、学校支援に役立てています。
2022年度の活動の成果は、約11.7万ポイントとなりました。

■インクカートリッジ里帰りプロジェクト
2008年4月から「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」を国内プリンターメーカー共同で日本郵便と協力して行っています。全国約3,600の郵便局と自治体施設などに回収箱を設置し、各社の純正インクカートリッジを回収しています。
プロジェクトでは環境保全団体などへ寄付を行っており、お客様はプロジェクトを通じて社会貢献活動に参加できるようになっています。

プロジェクトの回収箱

■純正再生インクカートリッジ
2012年4月に、カタリナマーケティングジャパン株式会社とともに、クーポンプリンターの使用済みインクカートリッジの回収と再生インクカートリッジの供給を行う環境貢献活動を開始しました。この活動では、全国の小売りチェーン店舗にあるインクジェット式クーポン発券用プリンター約3万台の使用済みインクカートリッジを店舗から回収します。エプソンにて新品と同様な品質管理のもと、ラベル以外ほぼ全ての部品を再使用し、インクを再充填することで再生インクカートリッジとして再び店舗で使用します。