組織と活動実績

エプソンの知的財産組織

エプソン知的財産本部の組織体制

知的財産戦略を策定・実行するために、エプソンの知的財産本部はあらゆる知的財産権に対応する機能組織を備えています。また、各機能組織は、技術開発部門や事業部門と連携して、知的財産戦略を策定し、これを実行・推進するように、技術開発部門および事業部門のそれぞれに対応する知的財産担当(以下、知財担当)を設置しています。

エプソン知的財産本部の機能組織体制
エプソン知的財産本部のグループ内連携

知的財産活動のグローバル連携

エプソンでは、日本国内に拠点を置く知的財産本部が全世界の知的財産活動を管理しています。知的財産本部は、エプソングループに属する国内関連会社・海外関連会社の法務・知的財産部門、営業部門と連携して、世界各地域の知的財産に関する課題への対応や契約締結、模倣品対策活動などを統括管理しています。

エプソン知的財産活動のグローバル連携

エプソンの知的財産活動実績

社外発明表彰での受賞

エプソンは、他社と差別化され、新たなお客様価値を創出する独自のコア技術を、特許権や意匠権として権利化し、保護してきました。その実績は、公益社団法人発明協会が主催する「全国発明表彰」などにおいても、高く評価され、1970年代から現在に至るまで数々の表彰をいただきました。近年におけるその代表事例をご紹介します。

2022年度 全国発明表彰「文部科学大臣賞」受賞

「インクジェット双方向印刷における印刷ムラ低減法の発明」

この発明は、プリントヘッドを往復走査して画素の階調値に応じた数のドットを紙面に形成するインクジェット双方向印刷において、往走査時に形成するドットと復走査時に形成するドットを、ドットが偏らないように分散配置したものです。この発明を実施した結果、往復走査によってドット形成位置にずれが生じてもドット分布が偏らなくなり、高速・高画質印刷が可能となりました。この発明によって、ホーム・ビジネス、写真、商業産業のさまざまな分野に高速・高画質印刷のインクジェットプリンターを提供することが可能となり、印刷のデジタル化による環境負荷低減・生産性向上や写真文化・アートの醸成への貢献ができています。

インクジェット双方向印刷における印刷ムラ低減法の発明
高速・高画質印刷のインクジェットプリンター

2021年度 全国発明表彰「内閣総理大臣賞」受賞

「単色レーザー光源を用いた大光量高画質プロジェクターの発明」

この発明は、蛍光体にレーザー光を照射すると所望の色光を発光できる点に着目し、単一色のレーザー光源から回転蛍光板に光照射して得られる発光(黄色=赤色+緑色)と単一色のレーザー光源の光(青色)に基づき赤緑青の色光を生成し、これを投写光に用いたものです。レーザー光源は高周波数でパルス幅変調することによりデジタル調光可能に設定しています。この発明により、レーザー光源を使用したプロジェクターの普及が進むと共に、各種店舗・施設やイベント等でのサイネージや空間演出へとプロジェクターの利用が広がっています。また、プロジェクションマッピングや空間全体を映像で覆うデジタルアートといった新しい映像表現の世界を広げることにも貢献しています。

単色レーザー光源を用いた大光量高画質プロジェクターの発明
プロジェクターを利用したプロジェクションマッピングやデジタルアート

2018年度 全国発明表彰「朝日新聞社賞」受賞

「乾式オフィス製紙機の発明」

この発明は、使用済みの紙から新たな紙をその場で生産できる乾式オフィス製紙機に搭載された、ドライファイバーテクノロジーの中核技術の一つである2段ふるいの発明です。この発明は、製紙機において、使用済みの紙を解繊機で繊維状にし、目の細かい第1ふるいにより繊維を選別して第2ふるいへ送る構成を採用したものであり、この発明により、第2ふるいを通した繊維を均一なシート状に堆積して新たな紙の生産が実現しました。

水を使わない繊維化を実現する「2段ふるい」 紙の特性差に影響されず、装置の調整なしに、適切な解維が可能

エプソン知的財産活動に対するその他の社外評価

エプソンの知的財産活動は、公益社団法人発明協会が主催する「全国発明表彰」のほかにも、社外から高い評価をいただいています。その事例をご紹介します。

2022年 『Clarivate Top 100 グローバル・イノベーター 2022』選定

エプソンは、世界的な情報サービス企業であるクラリベイト・アナリティクス(本社:米国フィラデルフィア、日本オフィス:東京都港区)が選定する『Clarivate Top 100 グローバル・イノベーター 2022』の1社に選出されました。エプソンは、初めて受賞した2012年から数え、9回目の受賞となります。

■『Clarivate TOP 100 グローバル・イノベーター』とは

同社において、独自に保有する特許データを基に知財・特許動向を分析し、世界で最も革新的な企業・機関100社を選出しているものです。

詳細はクラリベイト・アナリティクスのプレスリリースをご参照ください。

https://clarivate.com/ja/top-100-innovators/

2021年 『ベスト・プロテクテッド・グローバル・ブランド Top 100』選定

エプソンは、クラリベイト・アナリティクスが選定する『ベスト・プロテクテッド・グローバル・ブランド Top 100』の1社に選出されました。同社によるグローバル・ブランドTop100の発表は2021年が初めてとなります。

■『ベスト・プロテクテッド・グローバル・ブランド Top 100』とは

同社において、商標データ、知財訴訟/判例データ、ドメイン名保護状況などを含む高度に統合された知財データの分析からブランドの強さをはかり、世界で最も影響力があり最も保護されているブランドを選出しているものです。

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