ブランドプロモーション
エプソンのブランドプロモーション活動
知的財産によるブランドプロモーション
エプソンは、エプソン製品をお使いいただくことによって、お客さまに誇りや喜び、安心を感じていただけるよう、ブランド価値を高める活動を行っています。エプソンは、ブランド構築には、(1)他社と差別化された独創性、(2)一貫したブランドコンセプトを継続的にお客さまに発信する一貫性・継続性、が重要であるとの認識に基づきブランド価値を高める要素のひとつが知的財産と考えています。そこで、エプソン製品に使われている特許権などを、製品プロモーションにて紹介することにより、他社と差別化された独創性のある製品であることをお客さまにお伝えしています。また、独創技術や独創デザインに対して商標権を取得し、独創技術や独創デザインを技術ブランド化、デザインブランド化することで、一貫したブランドコンセプトを継続的にお客さまに発信しています。
以下に、取得された知的財産権を活用したブランドプロモーション事例をご紹介します。
ブランドプロモーション事例
1.ロボットプロモーションにおける商標権・特許権活用
エプソンは、「省・小・精」の技術を結集し、自社水晶デバイスから独自の超小型ジャイロセンサーを生み出しました。さらに、このセンサーとロボット制御技術を組み合わせることで、速く動いて正確に止まる高速・高精度なサーボ制御を実現し、お客さまの製造現場における自動化の選択肢を広げています。
このジャイロセンサーと組み合わせたロボット制御技術「ジャイロプラステクノロジー」の技術紹介ビデオにはその代表発明の特許番号を掲載することにより、「ジャイロプラステクノロジー」がエプソンの独創技術であることを際立たせ、さらにそれが他社と差別化された高い技術力に基づく独創技術であることをお伝えしています。

※特許取得済
(1)スカラロボットにジャイロセンサーを搭載した基本的な特許 日本特許第5817142号
(2)6軸ロボットにジャイロセンサーを搭載した基本的な特許 日本特許第6111562号
「ジャイロプラステクノロジー」の技術紹介ビデオ:
https://www.youtube.com/watch?v=foUKaV2hvas
2.時計プロモーションにおける特許権活用
機械式時計の駆動時間を長くするために、軽量な材料であるシリコンを加工して、時刻を刻む主要部品のひとつである「がんぎ車」をつくり上げました。その高精度加工には、エプソンのプリントヘッドでも使われるMEMS技術が応用されています。ミクロンレベルの高精度加工によって発現するシリコンのしなる特性を利用したバネ形状の発明により、軸と密着させて中心を一致させることを実現しました。また、軸のスリットに合わせた回転ずれ防止形状の発明により、接着剤を使用しなくとも軸との強固な嵌合を実現しました。さらに、シリコン表面に酸化膜とポリシリコン膜を施す発明により鮮やかな青色の発色を実現しました。このような発明に基づき、耐久性と高精度に加え、つねに眺めたくなる美しさを併せ持つ、オリエントスター独自のシリコンがんぎ車が誕生しています。
オリエントスターのウェブページおよび製品ニュースリリース・製品情報ウェブページに、シリコンがんぎ車にかかる発明の特許番号を掲載することにより、シリコンがんぎ車が優れた発明に基づき生み出された価値あるものであることを、お客さまにお伝えしています。
事例:シリコンがんぎ車の技術紹介ウェブページに特許番号を掲載

事例:製品ニュースリリースに特許番号を掲載

事例:製品情報ウェブページに特許番号を掲載

エプソンの商標戦略
1. エプソンブランドの保護
エプソンブランドは2025年に50周年を迎えました。エプソンは、当社初の情報機器として、1968年に小型軽量デジタルプリンター「EP-101」を発売し、「EP(Electric Printer)」の価値を受け継ぎながら、その子どもたち「SON」を次々と生み出していこうという願いを込めて、「EPSON」ブランドを1975年に制定しました。そして、これからも独自の「省・小・精の技術」を核とし、革新的で価値ある製品・サービスを、世界中の人々へお届けしていこうという思いが込められています。
世界中のお客様からの当社への信頼を守るため約180の国・地域で商標「EPSON」を登録しています。この商標「EPSON」の継続的な使用により、「EPSON」は世界中で認知され、愛されるブランドとして確立されています。特に日本、中国、トルコ、台湾、インドおよびルーマニアでは、その著名性が各国の商標制度により認められ、馳名(ちめい)商標や著名商標として強力な保護を受けています。

2. 製品ブランドの保護
新興国市場においてビジネス用途でプリンターを利用していたお客さまの声に着目し、大容量インクタンクシステム搭載プリンターを発売し、2024年には世界累積販売台数1億台*1を達成しています。この大容量インクタンクシステム搭載プリンターは「EcoTank」という製品ブランドとして各国で商標権を取得しており、インクカートリッジの交換が不要で、環境に優しく、多くのプリントが可能な、大容量インクタンクシステム搭載プリンターのブランドとして、多くのお客様に「EcoTank」ブランドが支持されています。

3. 技術ブランドの保護
エプソンは、各事業領域における独自技術についてもブランド化し、商標権を活用して技術力を訴求しています。これにより、当社の技術力をお客様にわかりやすく伝えるようにしています。
【主な技術ブランド】
PrecisionCore:高精度なプリントヘッド技術
エプソンが生み出した次世代を担うインクジェットプリンティング技術。印刷速度を大幅に向上させながらも高画質な印刷を実現し、使用できるインクや印刷可能な素材の幅を大きく広げます。

Gyroplus Technology:高性能なセンサー制御技術
超小型ジャイロセンサーと高度な振動制御技術を融合し、ロボットの高速動作中でも揺れを最小限に抑え、正確な停止を実現する制御技術。ロボットアーム先端に搭載されたセンサーが微細な振動を高精度で検知し、動作中のブレを大幅に低減します。

Dry Fiber Technology:環境負荷低減を実現する乾式繊維成形技術
水を使わず繊維素材を価値あるカタチに変え、用途に合わせた繊維化や、結合、成形を行い素材の高機能化を実現するエプソン独自の技術。この技術を使用した製品のひとつに、水を使わず使用済みの紙から新たな紙を生み出す世界初の乾式オフィス製紙機「PaperLab」があり、最近では、使用済みの紙からプリンターのインク吸収材として生産し、環境の負荷の低減をさらに進めています。
