デザイナーインタビュー | 後輩を導く立場へと変わりつつある姿

今回は入社して4年目のPデザイン部UI・UXデザイナーの伊藤 夏海さんです。カードゲームのイベントのUXをはじめとした業務やチーム、後輩との関わりについて語ります。
自己紹介と学生時代
―まずは自己紹介からお願いします。
伊藤さん:2022年にエプソンに入社しました。大学の同期には大学院に進む人も多かったのですが、私は「早く社会に出て、実際にユーザーに向き合って仕事をしたい。」と思い、学部卒で就職しました。
―なるほど。どんな学生生活だったのですか?
伊藤さん:展覧会に行くのが好きで、何かしら観に行っていました。あと謎解きイベントとか脱出ゲームもよく行きます。基本インドアなのですが、体験型のイベントには目がないですね(笑)。

思いがけないプロジェクトとの出会い
―入社後はどんな仕事から始めたのですか?
伊藤さん:最初の仕事はUIデザインでしたが、2年目に突然UXデザインの案件に入ることになりました。それが、子どもの描いた絵をAIでモンスターカードに変換して印刷し、カードゲームとして遊べるようにするプロジェクトでした。
―えっ、それ、めちゃくちゃ面白そうですね!
伊藤さん:そうなんですよ(笑)。私はゲームのルールづくりや、カードを作って遊ぶイベント全体の体験設計に関わりました。小学生が90分くらいで楽しめるようにルールをシンプルに調整したり、会場のレイアウトやグッズを準備したり。自分の想像していた「デザインの仕事」とは全然違ってびっくりしましたけど、ユーザー体験を考えるのがこんなに楽しいんだ!と実感できました。
―具体的にはイベントはどんな流れで進めたのですか?
伊藤さん:イベントでは、まず子どもたちに絵を描いてもらいます。それをアプリに取り込んでAIでモンスター化し、印刷したカードでゲームを遊んでもらいます。自分が描いたキャラクターが格好いいカードになってバトルできるので、すごく盛り上がりましたね。
―それは子どもたちも嬉しいですね!
伊藤さん:はい。最初はルールが単純すぎて「これじゃ面白くない。」という声もありました。でも、試作を繰り返して「子どもでも覚えられるけど、運だけじゃなく戦略性もある」バランスに調整しました。制限時間がある中で、いかに遊びやすくするかが大きなポイントでしたね。
―まさにUXデザインの視点ですね。
伊藤さん:そう思います。単にカードを作るだけじゃなく、イベントの流れや雰囲気まで含めて「体験」をデザインする。自分にとって大きな学びになりました。

チームの雰囲気は?
―そんな経験を経て、チームの雰囲気はどう感じていますか?
伊藤さん:すごく相談しやすいです。リーダーや課長との距離が近くて、どんな小さなことでも親身になって話を聞いてくれるんです。若手が多い部署なので、同世代同士で刺激し合えるのも心強いですね。
―働きやすそう!
伊藤さん:はい。お昼休みは雑談ばっかりですよ(笑)。「車買おうと思うんだけど」とか「今日のインタビューはイヤリングつけて行ったほうがいいかな?」とか。そういう話を先輩後輩関係なくできるのがすごくありがたいです。仕事だけじゃなく、ちょっとした日常のことも共有できるから、自然と仲が深まるんですよね。

後輩を教える難しさ
―インターンシップのメンターも経験されたと聞きました。
伊藤さん:はい。夏と冬に1週間ずつ担当しました。これが想像以上に難しくて…。教えすぎると個性をつぶしてしまうし、任せすぎても迷っちゃう。そのバランスをとるのが大変でしたね。
―何か工夫したことはありますか?
伊藤さん:最初に方向性だけ示して、あとは本人に考えてもらうようにしました。こちらの想定通りにならないことも多かったのですが、それが逆に面白かったです。自分自身も「伝える力」を鍛えられましたし、学生の新しい視点に刺激を受けることも多かったですね。

デザイナーとしてのやりがい
―今の仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?
伊藤さん:やっぱり「ユーザーがどう感じるか」を考える時です。この仕事は見た目を整えるだけじゃなく、全体の体験を設計するところに面白さがあります。ただ時々「これって企画や設計、営業とやっていることがかぶってないかな?」と感じることもあって。デザイナーならではの価値って何だろう?と悩むこともあります。
―その答えは見つかりましたか?
伊藤さん:完全に見つかったわけじゃないですけど…「最後までユーザー視点を持ち続けることがデザイナーとしての役割なのでは」って思っています。そこを大事にしたいですね。
―最後に、就活を控えている学生にメッセージをお願いします。
伊藤さん:就活って「選ばれる」ものじゃなくて「マッチする」ものだと思います。私もインターンで「ここなら合うかも」と思って、そのままエプソンに入社しました。会社の規模とか知名度にとらわれるより、自分にしっくりくるかどうかを大事にしてほしいです。直感で「ここだ!」と思ったら飛び込んでみるのもアリだと思います。

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