中・長期技術開発戦略

事業と連動した技術開発体制による成長エンジンの加速

各セグメントにおける価値創出を着実に実現し、成長エンジンを加速させるためには、技術開発を事業と一体で推進し、基盤技術から製品・事業までを一貫した体制でつなぐ仕組みが不可欠です。

従来は技術領域ごとの最適化にとどまり、技術の応用展開や事業とのシナジー効果が脆弱でした。この課題に対し、当社は分野横断で技術を統合する開発体制へと転換しました。その中核として、3つの技術開発センター(材料・加工プロセス開発センター、MEMS・デバイス開発センター、AI開発・分析技術センター)を設置し、技術の出口にあたる事業責任者が各センターの責任者を兼任することで、事業戦略と開発のベクトルを一致させ、基盤技術から製品・事業までを一貫して捉えた開発を推進しています。

これにより、技術の社会実装を加速するとともに、成長領域における競争力と収益創出力を高めていきます。

技術優位性×事業直結×量産化により成長エンジンを支える

インクジェットソリューションズは、2021年比で売上を約3倍に拡大しました。その背景には、コア技術であるPrecisionCoreの進化があります。エプソンはこれまで強みとしてこなかった材料開発をゼロから立ち上げ、自社内製の材料を確立するとともに、事業部において継続的に性能向上を進めてきました。さらに、メカトロニクスによる高精度加工技術と旧半導体事業で培ったMEMS技術を融合することで、完全MEMS構造のインクジェットヘッドを実現しています。この結果、従来の用途にとどまらず、産業用途におけるインクジェットの活用を大きく拡張し、現在では業界トップクラスのシェアを獲得するに至っています。

インクジェット、マイクロデバイス、エプソンアトミックスのそれぞれの事業においては、材料からデバイスまでを基盤とする独自の技術資産を活かし、次世代エネルギーやデジタル社会、自動車分野などのニーズに応える価値創出を実現しています。

ENGENEERED FUTURE 2035イメージ

エプソンの技術開発は、単なる研究活動ではありません。これまで蓄積してきた膨大な技術資産と知見を、組織横断で活用できる形にし、製品開発のスピードを高めるとともに、製造DXやAIの活用によって高効率・高品質なものづくりを実現しています。従来から強みとしてきた精緻な加工・自動化技術とデジタル技術を融合させることで、社会にとって意味のある価値を、いち早く提供していきます。
今後もエプソンは、成長エンジンへの集中と技術開発の進化を通じて、エネルギーやデータといった社会課題の解決に貢献し、持続的な企業価値の向上を実現していきます。