カラーコントロールテクノロジー

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意図した色を再現する
カラーコントロールテクノロジー

商業・産業印刷において、顧客から色見本を使って指定された色の再現や、企業や商品を象徴するようなブランドカラーの色を再現することは、重要な課題のひとつです。一方で、広告看板やテキスタイルなどで使用する印刷素材の特性は、それぞれ異なります。また、使用するプリンター機種によって、再現できる色彩の範囲は大きく異なります。こうした特性の違いを把握したうえで、お客様の思い描く色を短時間かつ的確に再現するためにエプソンが開発したカラーマネジメント技術が「カラーコントロールテクノロジー(Color Control Technology)」です。その基本フローや背景にある技術をご紹介します。

エプソンが誇る
カラーマネジメントの基本フロー

カメラやPCのモニターなど、特定のデバイスで見ている色が印刷物として再現されるまでには、入力となる「デバイス色空間」から「プロファイル接続色空間」を介して、プリンターが再現できる「プリンター色空間」に変換するという色返還プロセスを経ています。「プリンター色空間」では、エプソンが長年のインクジェット技術で培ってきた分版技術により、各プリンターにおいてメディア種毎に適切な色・量が分版テーブルとして規定されます。

エプソンは長い歴史を持つハードウェアメーカーでありながら、ソフトウェアも駆使した画像処理によって、お客様の思い描いた色を再現しています。

プリンター色空間

カラーコントロールテクノロジーを
支える5つの技術

エプソンの「カラーコントロールテクノロジー」は「色予測」「色解析」「色変換」「色最適化」「色分版」の5つの技術によって支えられています。これらの技術により「お客様のメディアに最適な印刷設定の作成」、「特色指定や現物との色合わせ作業」、「1つの印刷ジョブを複数のプリンターで出力するときのバラツキ抑制」、「リピートオーダー時の色調整作業」といった課題を簡単に短時間で解決しています。

COLOR CONTROL TECHNOLOGY

色予測 "Color Prediction"

再現したい色や入力値・出力値を高速で正確に予測する技術です。従来はこういった技術はなく、画像の信号値であるRGB値やCMYK値の調整を繰り返し行ったり、周辺色のパッチを印刷し、その中から最も近いものを目視で選択するなど、再現したい色に合わる作業が必要であり、それに半日を要することもありました。エプソンによる色予測は、繰り返し作業を行うことなく1回で高精度な色合わせとともに、その色の再現が可能か否かの判断を行うことも可能としています。

色解析 "Color Profiling"

「印刷」「測色」「色彩再現域構成」「ガマットマッピング」という4つの工程を通して、プリンターが印刷メディア上で表現できる色彩を解析し、RIP(ラスターイメージプロセッサー)やドライバー印刷で使用可能なICCプロファイルを作成します。フォト・プルーフ市場で培ったエプソン独自のプロファイリング技術および色づくり技術により、高い品質を実現しています。

色変換 "Color Transformation"

色解析で作成したICCプロファイルを使って、あるデバイスの色空間から目的の色空間に実際に変換するための技術です。印刷プロセスにおいては、モニターの色をプリンターの色に高速・高精度で変換する技術です。まさにエプソンの色合わせの根幹をなす技術といえます。自社技術を使用することで、他社の品質・機能への依存から脱却しており、多種多様なデバイス色空間にも対応しています。

色最適化 "Color Optimization"

高い精度で理想の色を再現しつつ、周りの色と調和できるよう補正を施す技術です。色最適化により「ベクトル計算」「色彩調整」「周辺波及処理」「スムージング処理」という工程を経て、階調を崩すことなく高精度な色合わせを実現します。

色分版 "Color Separation"

インクで色を再現する際に、どのインクをどのくらいの量で使うかの配分を規定する技術です。色再現性・階調性・粒状性・光源依存性が、それぞれ最適になるようにベストなインク量を算出します。
色分版技術は、例えば8色インクの場合で約1,840,000,000,000,000,000通りもの組み合わせから、最適なインクの配分を選び出します。階調性・色再現性に着目することで高い安定性を実現しているのもエプソンの色分版技術の利点です。

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