2015年3月期(2014年度)第1四半期決算説明会 質疑応答要約
全社
- Q1
- Q2
- Q3
- Q4
- Q5
情報関連機器
- Q1
第1四半期の事業利益について、社内計画からの上振れ要因は何か。
- A
上振れ額としては情報関連機器事業が最も大きく、この主な要因については、インクジェットプリンター本体の販売モデルミックスの改善による平均販売単価の上振れ、コストダウンの進捗および本体稼働台数の構成改善効果による消耗品の売上増加などがあげられる。また、液晶プロジェクターも、ワールドカップ特需などにより販売数量が増加した。
このほか、半導体や精密組立てロボットなどの需要拡大に加え、円安効果なども事業利益の増加に寄与した。 - Q2
第1四半期業績が好調な一因としてコストダウンの進捗もあるとのことだが、どのような取り組みを行っているのか。
- A
コストダウンの基本的な取り組みとしては、インクジェットプリンターなどでは開発・設計におけるプラットフォーム化を行っており、これがかなり定着してきている。加えて、コストダウン計画の精度もかなり上がっており、より掌に乗ったコストマネジメントができるようになった。
- Q3
第1四半期の業績が好調にもかかわらず、下期の事業利益が前回予想を下回る要因は何か。
- A
下方修正の主な要因としては、情報関連機器事業における来年度以降の消耗品の販売拡大に向けた、先進国市場でのコンシューマー向け・オフィス向けのインクジェットプリンターの拡販施策の影響、本体の生産増加にともなう費用増加などを見込んでいるためである。
また、デバイス精密機器事業では半導体の一部需要の上期への前倒し影響などを、業績予想に反映している。 - Q4
今年度の設備投資については、どのような見通しなのか。
- A
今年度はインクジェットプリンターの新型ヘッドの量産投資などにより前年度から増加する見込みとなっているが、引き続き回収見通しを精査しつつ、戦略の実現に必要な投資は計画に基づき着実に実施していく。
- Q5
今後の実効税率の見通しについて教えて欲しい。
- A
今年度のような課税所得が今後も継続する場合には、数年後に繰越欠損金が解消することも視野に入る見通しであり、税効果会計の影響からそれより前に通常の税負担率となる。なお、通常の状態となった場合でも、税率の低い海外での利益の影響や日本の政策減税の影響により、いわゆる日本の法定実効税率に比べれば低い税負担率となる見込みである。
- Q6
今後導入するインクジェットプリンターでの新料金システム(スマートチャージ)に対する市場の反応を教えて欲しい。
- A
現在寄せられている感触は非常に良い。なお、今後の展開地域については、体制が整っている日本や欧州から順次展開し、状況を見ながら他の地域も検討していく予定である。
- Q7
今後の事業展開上のリスク要因について、どのような見方をしているのか。
- A
最も注視すべき点としては、競争の激化があげられる。特にインクジェットプリンターについては、欧米市場の需要は横ばいと見込まれるなか、他社からの競争力の高い新商品の発売などにより環境が厳しくなることも想定される。エプソンとしては、引き続き競争力の高い商品の開発・販売や、インクジェットプリンターでの新料金システム(スマートチャージ)の展開などによりお客様価値を実現し、このような環境変化を乗り越えていく方針である。