2007年3月期(2006年度)通期決算説明会 質疑応答要約
情報関連機器
- Q1
インクジェットプリンタ事業において、2007年度は減収減益の予想となっているが、2006 年度の収益性を重視した戦略によって得たものは何か?
- Q2
- Q3
- Q4
- Q5
大判インクジェットプリンタは、インクジェットプリンタ事業の中において、売上・利益でどのくらいの比率となっているか、また将来はどのような見通しか?
- Q6
レーザープリンタは北米などで急激な価格低下などにより、競争環境が厳しくなってきているが、どのような戦略・対応を取っていくのか?
電子デバイス
- Q7
- Q8
アモルファスシリコンTFT、低温ポリシリコンTFTの数量増加を予想しているが、どのようなアプリケーションが増えていくのか?また、携帯電話向けの動向は?
- Q9
ディスプレイ事業について、2007年度の業績目標を達成できた場合には、今後ともエプソン単独で事業運営を行うことになるのか。
- Q10
- Q11
- Q1
インクジェットプリンタ事業において、2007年度は減収減益の予想となっているが、2006 年度の収益性を重視した戦略によって得たものは何か?
- A
2006年度は、固定費削減においては、製造から販売まで効率的な運営が行えるようになった。変動費削減においては今まで以上にプラットフォームの統一化、部材の共通化が進んでいる。マーケティング活動においては地域・顧客ごとにきめ細かいフォローによる成果があがりつつある。こうした活動により事業体質が強化されてきたと認識している。今後はマーケットシェアを向上させていくことも課題であると認識しており、2007年度はマーケットでの存在感・認知度をより高めていく方針である。
- Q2
インクジェットプリンタ事業における費用削減効果は?
- A
2006年度においては、特に本体における固定費削減効果があった。変動費についてもまだ改善の余地はあると考えているが、削減は進んでいるため、2007年度は本体数量の増加による収益への影響は限定的である。
- Q3
2007年度の予想で、情報関連機器事業セグメントが減益となる理由は?
- A
2007年度は、インクジェットプリンタ事業において収益性改善のための施策だけではなく、2008年度以降の成長を見据えたバランスの取れた舵取りを行う。2007年度は、海外市場を中心に本体数量の増加を図っていくことにより、販売にかかわる費用が増加し、減益を見込んでいる。
- Q4
3月に発表した新世代インクジェットプリンタヘッドは今後発売される商品にどのくらいの比率で搭載されるのか?
- A
競争戦略上、詳細はお話できないが、当面はビジネス・産業用プリンタへの搭載である。
- Q5
大判インクジェットプリンタは、インクジェットプリンタ事業の中において、売上・利益でどのくらいの比率となっているか、また将来はどのような見通しか?
- A
インクジェットプリンタの売上のうち、コンシューマ向けが大半であり、大判インクジェットプリンタの比率は低い。一方で利益は一定の貢献をしている。また、2007年度においてもこのような状況は特に変化はないと考えている。
- Q6
レーザープリンタは北米などで急激な価格低下などにより、競争環境が厳しくなってきているが、どのような戦略・対応を取っていくのか?
- A
海外市場と国内市場では異なった戦略をとる。北米をはじめとした海外市場では、「スピード・セキュリティ・ネットワーク」に対応した商品に注力するため、競争の厳しいSOHO向けではなく、プリントボリュームの高いビジネス分野に特化した戦略となる。一方国内については、SOHO向けよりはビジネス分野において、レーザープリンタの普及が進んでいるため、この分野で競争力のある商品の投入により、他社とも伍していくつもりである。
- Q7
ディスプレイ事業については、100%子会社化によって社内のモチベーションは上がったか。
- A
モチベーションは上がってきていると思う。今後は会社としての一体感を出せるかどうかが重要なポイントと考えており、経営としてはより一層モチベーションを上げていくような事業運営をしていきたい。
- Q8
アモルファスシリコンTFT、低温ポリシリコンTFTの数量増加を予想しているが、どのようなアプリケーションが増えていくのか?また、携帯電話向けの動向は?
- A
新規のアプリケーションとしては、ハイエンドのスマートフォンやポータブルメディアプレーヤーが伸びると予想している。また、携帯電話向けは、QVGA(Quarter Video Graphics Array)以上のハイエンドの商品が伸びると予想している。これらは高付加価値の商品のため、利益への貢献を期待している。
- Q9
ディスプレイ事業について、2007年度の業績目標を達成できた場合には、今後ともエプソン単独で事業運営を行うことになるのか。
- A
今後ともあらゆる可能性を視野に入れて、最善の選択肢を検討していく。
- Q10
半導体事業について、他社との協業などは考えているのか。今後の戦略について教えて欲しい。
- A
2006年度に引き続き、他社との協業など、あらゆる選択肢を模索していく。そのためには、まず事業としての魅力を高めることが大前提である。具体的には、商品戦略は、超低消費電力、デジタル/アナログ混載対応の商品などにより差別化を図っていく。また、先日発表したように、他社へのファンドリサービスの提供などにより、製造設備を最大限活用した事業運営を行っていく。
- Q11
半導体事業では、今後も成長が期待できる自動車向け市場には参入しないのか?
- A
自動車向けについては現在、ディスプレイ、半導体、水晶デバイスの3事業で販売を拡大すべく取り組んでいる最中である。エプソンでは3つのデバイスを保有しているので、各デバイスのモジュール化などによって今後売上を拡大したいと考えている。