2007年3月期(2006年度)第1四半期決算説明会 質疑応答要約
全社
- Q1
- Q2
- Q3
- Q4
- Q5
情報関連機器
- Q6
同業他社の、大判インクジェットプリンタ市場への本格的な参入や、A4レーザービームプリンタの国内市場への参入について、その影響と対抗策はあるのか?
- Q7
- Q8
- Q9
- Q10
インクジェットプリンタの数量の絞り込みによりシェアが低下していると思われるが、今後利益水準によっては、現在の採算重視路線からシェアの回復に向けた施策に方向性を転換する可能性はあるのか?
- Q11
- Q12
- Q13
下期にかけて、インクジェットプリンタ事業のコスト削減の効果はどれくらい発生するのか?従来と比較し、どれくらい削減されているのか?
- Q14
- Q15
- Q16
電子デバイス
- Q17
- Q18
- Q19
アモルファスシリコンTFTの歩留まりが既に改善されたということであれば、さらなる改善による利益への寄与は、今後それほど大きくならないということか?
- Q20
- Q21
- Q22
- Q1
期初計画と比較して、第1四半期の業績はどうだったのか?
- A
若干の赤字を予想していたが、期初計画を上回ることができた。 セグメント別では、情報関連機器が大部分である。電子デバイス、精密機器については、それぞれ10数億円レベルの改善である。
- Q2
足元の業績が予想を上回る水準であるにもかかわらず、上期および年間の業績予想を変更していないのはなぜか?
- A
第1四半期は社内計画を上回り、上期の業績達成に向け一定の目処は立っていると考えているが、今年度は年間の営業利益400億円を確実に達成することが重要であると認識している。第1四半期の結果だけで第2四半期以降を楽観視せず、引き続き今年度の事業計画を着実に遂行している最中であるため、業績予想は変更していない。
- Q3
税引前利益が黒字にもかかわらず、四半期純損失となった理由は?
- A
4月から、欧州向け情報関連機器ビジネスの商流変更を行った。これにより、セイコーエプソン側での利益認識のタイミングが従来よりも早くなり、それにともない税金費用が増加した。税金が発生した一方で、経常利益、税引前利益の段階では、内部取引による未実現利益として控除されるため、ギャップが生じることとなった。
- Q4
1円の変動に対する為替影響額を営業利益ベースで教えて欲しい。
- A
ドルは3億円で、ユーロは15億円程度である。
- Q5
第2四半期への費用先送りはあるか
- A
一部にはあるが、引き続き費用削減に取り組むので第2四半期以降にも大きな影響はない。
- Q6
同業他社の、大判インクジェットプリンタ市場への本格的な参入や、A4レーザービームプリンタの国内市場への参入について、その影響と対抗策はあるのか?
- A
当社にとっても大判インクジェットプリンタは成長分野として位置付けており、これに経営資源を投入していく。成長分野のため競争が厳しくなることは認識しているが、当社の強みを活かしてビジネスを展開していく。また、レーザービームプリンタについては、当社はA3カラーモデルを中心に展開しており、今のところは直接競合しないと考えている。
- Q7
インクジェットプリンタは、欧米で数量を大きく減らしているようだが、下期の予想は達成できるのか?
- A
数量減の背景は、競合他社の価格攻勢などにより競争が激化していることにある。当社は今年度、数量の拡大だけを行うのではなく、地域ごとにマーケットの状況を見極め、収益性を重視した商品展開をしており、第1四半期の業績にこの成果が表れたと考えている。この取り組みにより、今年度は数量減が採算に大きく影響するとは考えていない。
- Q8
インクジェットプリンタの競争環境が激化しているとのことだが、これに対する影響をどのように認識しているのか?
- A
競争環境の激化は認識しているが、これに左右されずに、収益の基盤を再度固めていくことが今年度の基本方針であり、現在はこれを着実に実行している段階である。
- Q9
インクジェットプリンタ本体ならびに消耗品の、前年同期と比較しての変化率は?
- A
数量については、本体が10%台後半の減少、消耗品が1桁%台前半の伸びである。金額については、本体が10%台半ばの減少、消耗品が1桁%台半ばの減少である。
- Q10
インクジェットプリンタの数量の絞り込みによりシェアが低下していると思われるが、今後利益水準によっては、現在の採算重視路線からシェアの回復に向けた施策に方向性を転換する可能性はあるのか?
- A
国内については、既にプリントボリュームの拡大につながる商品展開を進めているため、シェアも重視していく。その他の地域については、採算性の重視が大前提ではあるものの、今後プリントボリュームの拡大が見込まれると判断した商品については、積極的に販売を拡大していくなど、ある程度柔軟に対応していきたい。
- Q11
数量の絞り込みによる、消耗品の売上への影響はあるのか?
- A
本体の数量減は、今年度の収益性改善のための対応であり、恒久的なものではない。今年度の数量減少にしても、プリントボリュームを見極めた上での戦略なので大きな影響はない。また、下期以降はプリントボリュームの見込める新商品を投入し、積極的に販売を拡大していく。これにより、中期的にも消耗品の売上への影響がないものと考えている。
- Q12
インクジェットプリンタの、市場全体での数量の伸びをどのように見ているか?
- A
期初と同様に、7%の伸びと見ている。
- Q13
下期にかけて、インクジェットプリンタ事業のコスト削減の効果はどれくらい発生するのか?従来と比較し、どれくらい削減されているのか?
- A
変動費比率を数ポイント削減することを計画に織り込み、新製品についてはこれを目標にして設計段階から開発を進めている。その効果が見えてくるのは、第3四半期のスタート時であると考えている。
- Q14
インクジェットプリンタは市場全体で価格が低下する傾向にあるが、その影響と対抗策は?
- A
地域ごとにマーケットの状況に応じたきめ細かい商品展開をすることにより、価格を維持していきたいと考えている。そのうえで、固定費の削減も進め、収益確保に努める。
- Q15
インクジェットプリンタ事業の、第2四半期以降の四半期ごとの利益水準の傾向は?
- A
第2四半期は、第3四半期に向けての仕込みの時期であるため、費用が若干多めに発生する。第3四半期は商戦期のため、利益水準が高い。第4四半期はこの反動により利益水準は下がる、という従来の傾向どおりである。
- Q16
情報関連機器セグメントの約100億円の増益要因を、詳しく教えてほしい。
- A100億円のうち、一番寄与した事業はインクジェットプリンタである。その要因としておもに挙げられるのは、以下の3点である。
- 収益性を重視した商品展開によるモデルミックスの改善により、変動費率が改善し、限界利益が増加したこと
- 様々な費用の精査により、固定費が削減されていること
- ユーロ高による為替影響
- Q17
デジタルカメラ向けディスプレイの販売状況は?
- A
ディスプレイ事業全体で厳しい事業環境が続いている。デジタルカメラ向けも含め、 非携帯電話向けの販売数量の確保には、まだ課題があると認識している。
- Q18
アモルファスTFTの歩留まりはどのくらい改善されたのか?
- A
他のアプリケーション(MD-TFDなど)のレベルまで改善している。新製品の立ち上げ時期には、未だ改善の余地があると考えるが、全体として採算への影響は小さくなってきている。
- Q19
アモルファスシリコンTFTの歩留まりが既に改善されたということであれば、さらなる改善による利益への寄与は、今後それほど大きくならないということか?
- A
歩留まり以外にも、設計や調達段階でのコスト削減などによって、総合的に利益を創出していく。
- Q20
ディスプレイ事業の、第2四半期以降の利益水準の傾向は?
- A
第2四半期以降は、数量の確保、とりわけ非携帯電話向けの取り込みが課題と認識しており、楽観視はできない。引き続き数量確保に努めるとともに、歩留まりの改善とコスト削減を実施することで、売上の拡大と利益の改善に努めていく。
- Q21
中期的にはどうか?
- A
昨年度、ディスプレイ事業については減損を含めた構造改革を実施し、その効果が表れてきている。数量、価格について依然厳しい環境が続いているが、中期的に勝ち残っていくことができるよう、方策を展開していく。
- Q22
電子デバイスの在庫増の理由は?
- A
需要のピーク時の生産だけでは対応できないので、生産を平準化させているためである。