2005年3月期(2004年度)第3四半期決算説明会 質疑応答要約
全社
- Q1
- Q2
- Q3
- Q4
- Q5
- Q6
- Q7
- Q8
今まで、決算発表の予測は、実績と乖離していたが、電子デバイスセグメントの落ち込みを情報関連機器セグメントで埋めているという今回の実績は予測通りになっている。これは、予測精度が向上したということか。
情報関連
- Q9
情報関連機器セグメントで、第3四半期から第4四半期にかけて、売上が減少しているにもかかわらず、営業利益が204億円から256億円に増加しているのは何故か。
- Q10
- Q11
- Q12
- Q13
- Q14
- Q15
- Q16
電子デバイス
- Q17
- Q18
- Q19
- Q20
- Q21
- Q22
- Q23
- Q24
- Q25
- Q26
ディスプレイで第3四半期から第4四半期の数量が15%減少するにもかかわらず、売上高は886億円から1149億円に増加しているのは何故か?
- Q27
- Q28
- Q29
- Q30
- Q31
- Q32
- Q33
- Q34
- Q1
棚卸資産が増加したがその内訳を教えて欲しい。
- A
2004年3月末と2004年12月末と比較すると、467億円増加している。そのうち、SEIDのオペレーション開始にともなう増加は、150億円であるので、残りの300億円強は、既存ビジネスによる増加である。
- Q2
これを、情報関連機器セグメントと電子デバイスセグメントで分けるとどうなるか?
- A
具体的内容は、決算短信の補足説明資料に記載されている。
- Q3
第4四半期は、下方修正余地があるというが、上方修正余地はないのか。
- A
電子デバイスセグメントでは12月頃から、取引先の状況が変化した。取引先の状況への依存度が高いという性格上、上方修正より下方修正の可能性が高い。情報関連機器セグメントは、状況は厳しいものの、IJPの消耗品の拡大等により予想値達成に努めていく。
- Q4
フリーキャッシュフローの予測は何故増加したのか?
- A
SEIDの発足にともない、三洋電機から譲り受ける資産に対する必要資金580億円は、従来は財務キャッシュフローとして認識していたが、これを、会計監査人と協議し、投資キャッシュフローの出入りとして認識することとしたことにより、投資キャッシュフローの支出が580億円減少し、フリーキャッシュフローが同額増加した。
- Q5
今回と来年の実効税率はどうなっているのか?
- A
セイコーエプソン単体では、2001年度の業績悪化に伴う欠損金の繰越があり、十分な課税所得がなかったが、今年度になって課税所得が発生する見通しとなったことに伴い、税額控除の諸制度の適用と税効果会計の見直しで税負担が減る見通し。来年度以降も日本での標準課税率40%を下回ることが予想されるが、連結でみた場合、各国税率が異なるので確実なことは申しあげられない。
- Q6
来年増益の可能性は?
- A
まだ予算編成中であるので、具体的数値は開示できないが、情報関連機器セグメントは、競争力がつきシェアが増加したためさらに収益を拡大していきたい。電子デバイスセグメントは、携帯電話市場は拡大するものの、単価下落がかなり厳しくなることが想定されるため、これにどう対応するかが課題である。
- Q7
第3四半期の実績は、社内での予想に比べてどうか?事業セグメント別に分けても予想通りか?
- A
ほぼ予想どおり。
- Q8
今まで、決算発表の予測は、実績と乖離していたが、電子デバイスセグメントの落ち込みを情報関連機器セグメントで埋めているという今回の実績は予測通りになっている。これは、予測精度が向上したということか。
- A
今回は電子デバイスセグメントの落ち込みを情報関連機器セグメントで埋めることができたが、まだまだ予想精度の向上に向けて改良の余地があると考えている
- Q9
情報関連機器セグメントで、第3四半期から第4四半期にかけて、売上が減少しているにもかかわらず、営業利益が204億円から256億円に増加しているのは何故か。
- A
インクジェットプリンタ(以下「IJP」と省略)本体は厳しい採算状況にある。このため、売上高に占めるIJP本体の割合が高い第3四半期はその分採算性が悪化する。しかし、今第3四半期は本体の売上が好調だったため、その分、第4四半期は採算性の高い消耗品の売上が増加すると考えている。
- Q10
2004年12月末でのIJP本体および消耗品の数量と売上金額の成長率は?
- A
数量では、本体10%、消耗品16%、金額では、本体10%以上、消耗品1桁後半の伸び率を示した
- Q11
10月26日の決算説明会時に説明した年間予測に比べて変化はあるか?
- A
今第3四半期では、消耗品の利用率が高いマルチファンクションプリンタ(以下「MFP」と省略)およびフォトプリンタの本体数量が増加した。よって、第4四半期に消耗品の売上増加が期待できるが、年間予想は据え置く。
- Q12
第4四半期のIJPの売上高は、前年同期比10%増を想定しているようだが、増加分を本体と消耗品に分けるとどうなるのか?
- A
消耗品は20%以上の増加を目指している。
- Q13
IJPの第3四半期のシェアを教えて欲しい。
- A
当社の2003年度第3四半期の米国でのシェアは、シングルファンクションプリンタ12%、MFP9%であったが、今第3四半期は11月時点でそれぞれ16%、12%と、シェアを伸ばしている。更に、直前の第2四半期と比較してもシェアを伸ばしており、フォト戦略が功を奏したと考えている。
- Q14
DELL社の影響はあるのか?
- A
DELLは確かに米国で10数%のシェアを占めている。一方、当社は、「EPSON=Photo」戦略をとっており、DELLとは商品ラインナップ、価格帯において直接競合していない。
- Q15
情報関連機器セグメントの第4四半期の営業利益が第3四半期よりも増加しているが、消耗品の数量増加以外に理由はあるか?
- A
消耗品の数量増加が主な理由である。当社は昨年の年末商戦で消耗品の使用頻度の高いMFPの販売に注力した。その結果、IJPの売上高に占めるMFPの割合が昨年同期比20%から40%に上昇した。またMFPのシェアも55%から66%に上昇した。このようなデータに基づき、消耗品の売上増加を予測している。
- Q16
方向性としては理解できるが、第4四半期という短期間で効果が期待できるのか?
- A
確かに場合によっては効果が4月以降にずれこむことも想定されるが、MFPおよびフォトプリンタは、消耗品の使用頻度が高いので短期間での効果が期待できる。
- Q17
電子デバイスセグメントは、第4四半期で27億円の赤字が予測されているが、その事業別の内訳は?
- A
水晶デバイス事業とディスプレイ事業は黒字、半導体事業は赤字の見込み。
- Q18
ディスプレイ事業の内訳は?
- A
アモルファスTFT、LTPS、カラーSTNは厳しいと考えている。
- Q19
主要工場の稼動率は?
- A
個別の工場の稼働率は開示してない。ただ、電子デバイスセグメントのうち、半導体事業は特に厳しい状況にある。また、第4四半期は携帯電話用のディスプレイ、大型のアモルファスTFTがかなり厳しい。
- Q20
電子デバイスの来期の方向性は?
- A
携帯電話市場については、10%ほどの成長を予測している。世界市場での2004年度の生産台数、約6億2000万台に対し、2005年は、約6億9000万台になり、かつカラーアクティブディスプレイの割合が高まると考えている。当社は、三洋エプソンイメージングデバイス(以下「SEID」という)で進めているアモルファスTFTの小型化をさらに進めて、これらの需要に対処していく。しかし一方で単価下落も想定されるので、これに対応するためのコストダウンの方策を検討していく。ただ、来期は需要の増加がある一方、競合激化による厳しい価格競争も予測される。
- Q21
SEIDでのアモルファスTFTの小型化へのシフトはどれくらい進めるのか。
- A
1日の生産能力である1800シートのうち600シート、即ち30%を3月末までに小型化にシフトする。なお、現在は15%まで達成している。
- Q22
アモルファスTFTは、しばらくは利益が出ないということか?
- A
今年度いっぱいは採算性の悪化が継続する。
- Q23
SEIDの今期の予想と来期の予測は?
- A
個別の子会社の業績については、開示しておりません。
- Q24
携帯電話向けディスプレイの価格の下落について、第3四半期の実績と第4四半期の予測は?
- A
対前年比でみると、下期は従来15%程度の価格下落を予想していた。カラーSTNはもう少し下がっているが、アクティブはここまで下がっていない。
- Q25
前回の決算発表時に大型TFT(15インチ)の想定単価が150ドルとの話があったが、変更はあるか。
- A
さらに単価が下落し、15インチでは100ドル前半と予想している。
- Q26
ディスプレイで第3四半期から第4四半期の数量が15%減少するにもかかわらず、売上高は886億円から1149億円に増加しているのは何故か?
- A
15%数量が減少するのは携帯電話向けのディスプレイ市場全体のこと。SEIDのオペレーション開始により、携帯電話向けディスプレイ以外に大型用のアモルファスTFTやデジタルカメラ向けのLTPSの売上が積み上がるため、売上が増加する。
- Q27
アモルファスTFT、LTPSを除いても、売上高増加が見込めるのは?
- A
HTPSについては、第3四半期で取引先の在庫調整の影響を受けたが、第4四半期では、主にビジネスプロジェクター向けの年度末商戦により売上増が期待される。
- Q28
アモルファスTFTの下期売上高のうち、中小型ディスプレイの占める割合は?
- A
50%が中小型ディスプレイと予測している。
- Q29
半導体事業が第3四半期と比較し、第4四半期に厳しくなっている背景は?
- A
10-11月は電子デバイス全般に好調であったが12月になり単価、数量ともに厳しくなっている。これは、我々の取引先の影響による。
- Q30
アプリケーション別のディスプレイの状況を教えて欲しい。
- A
テレビ、ノートPC用のアモルファスTFT、デジタルカメラ向けのLTPS、携帯電話向け各種ディスプレイともに、第4四半期にかけては厳しい状況である。
- Q31
第4四半期から来年度にかけて底となる時期は?
- A
第4四半期が底となり来年度第1四半期からの回復を期待しているが、時期がずれこむ可能性もある。
- Q32
電子デバイスの年間営業利益480億円のうち、事業別の内訳は?
- A
ディスプレイ事業が約50%、半導体事業が約1/3、残りが水晶事業である。
- Q33
HTPSは、来年は増益ということになるか?
- A
HTPSに関しては、フロントプロジェクター向けが現在生産調整局面であるが、3月ころから回復する見込みであり、来年度は約30%の成長が見込まれる。一方リアプロジェクションテレビ向けについては、競合他社が米国でかなりのシェアを占めているため、今後の見通しは楽観できない。
- Q34
電子デバイスが厳しいということで、リストラのコストは想定しているか。
- A
多額のリストラコストは考えていない。