2004年3月期(2003年度)通期決算説明会 質疑応答要約

全社

情報関連

電子デバイス


  • Q1

    2004年度固定費の増減で大きく予定しているものはあるか。

  • A

    特にない。

  • Q2

    2004年度上期の営業利益の予想とそのセグメント別内訳を教えて欲しい。

  • A

    2004年度上期の営業利益は231億円である。内訳は、情報関連が65億円、電子デバイスが206億円、精密事業が19億円、その他がマイナス61億円である。

  • Q3

    2004年度上期は、増収減益か。その主因は単価にあるか数量か為替か。

  • A

    はい。情報関連機器の単価下落がその主因である。

  • Q4

    2004年度上期の事業部別売上高をどうみるか。

  • A

    2004年度上期売り上げは、6780億円であり、そのうち情報関連が4309億円、電子デバイスが2176億円、精密機器が428億円、その他が195億円である。

  • Q5

    2004年度は増収増益の見込みだが、営業利益の増減要因分析を教えて欲しい。

  • A

    まだ2004年予算について要因分解はしてない。

  • Q6

    2004年度で為替変動が売り上げ、営業利益に与える影響はあるか。

  • A

    売り上げは、1円の変動でUS$は25億円、ユーロは20億円、営業利益は、US$は4億円、ユーロは14億円である。

  • Q7

    2004年3月期の減損および特別損失の対象は何か。

  • A

    3月期の16億円の特別損失の中身は、ウオッチの製造拠点を1箇所に集約したための処理費用の8億円と残りは有休の装置に対する対応である。2004年度に新たに発生するものは特に予定していない。

  • Q8

    棚卸資産、在庫回転率などBSに関して目標とする指標はあるか。

  • A

    BSに関しては、有利子負債の削減を進めることでFCFの創出を着実におこなっていく。3年間で1500億円の創出を計画しているが2003年度3月期ですでに1100億円を創出し、計画を前倒していくつもりである。設備投資計画については、厳選をしているが、一方で今年はビジネスチャンスに対応した投資をおこなうのでFCFの創出は少なめであるが、2005年、2006年にかけて高めていく。在庫回転率は、8.2回転であり、毎年1-2回転高めてきている。

  • Q9

    コスト構造改革は具体的には何か。

  • A

    製造原価の低減と販売管理費の総点検と効率化をグループをあげて実行する。情報画像は特に前倒しで取り組む予定である。全事業で2004年第1四半期に具体的計画を立てて下期から効果を出す。現在95%の総原価率を2006年に85%にして経常利益率を10%にする目標である。2003年度3月期経常利益率は5.2%であったが2004年度は、上期3%下期7%で見込んでいる。

  • Q10

    IJP消耗品の2003年度第4四半期の数量、金額および2004年度の予測を教えて欲しい。

  • A

    金額は答えられないが、第4四半期の数量は、5-6%の伸びであり、2004年の通期の伸びは20%弱を予想している。

  • Q11

    2004年度IJPのカートリッジの単価下落はあるか。

  • A

    主に個別インクカートリッジ化にともなう平均単価の変動が数値になって現れる。

  • Q12

    IJPの本体の数量はどれくらいか。又、単価下落をどれくらい見ているか。

  • A

    第4四半期の実績では、数量で6%の減少し、単価は10%弱の増である。2004年度予測では、数量は5%増し、単価下落は、5-10%を見ている。

  • Q13

    情報画像部門の第4四半期の採算がかなり低いが特別な理由はあるか(在庫が原因か、本体の採算か)。

  • A

    特別な理由はない。在庫が特に増えているわけではない。IJPは、第4四半期は商暇期であるのでそれによる数値である。

  • Q14

    IJPについて2003年度のプラットフォームの変更によるコストダウンの効果が増益につながっていない。2004年度も厳しい状況が続くのではないか。

  • A

    2003年度の第3-第4四半期の状況が、2004年度上半期も続いている。このコスト低減を大々的に実行していくが、新製品が第2四半期の中頃から後半にかけて出てくるのでその効果は、それ以降になる。従って、2004年度上半期は少し厳しい。

  • Q15

    2004年度情報関連機器部門の増益の主因は、プロジェクションTVの映像機器部門かまたはIJPの情報画像部門か。

  • A

    情報画像での利益が大きくなる。

  • Q16

    IJPでの染料系と顔料系の消耗品での比率はどれらいか。

  • A

    顔料系だけでなく高耐久性染料を含めたいわゆる強インクの消耗品での構成比は、2003年で15%程度であり、今年度は倍増の予定である。

  • Q17

    IJPでの染料系適用品と顔料系適用品の比率はどれくらいか。

  • A

    台数ベースでは、消耗品より早く高耐久性インク使用の製品に変わっていく。日本ではほとんど、この高耐久性インクの製品であり、2004年度もその傾向が続く。

  • Q18

    2004年度第2四半期でIJPについてコストダウンの新製品を出すとのことであるが、コストダウン実現のためには、消耗品よりも、本体に注力するのか。

  • A

    両方である。3月の中期経営計画発表時にMFPの変動費のコストダウンを2004年で30%、2005年で50%実施するといったが、現時点で30%は確実となっている。インクカートリッジについては、3色一体から個別インクカートリッジに変えてきている。個別カートリッジも現行のカートリッジもコストを下げるつもりだ。

  • Q19

    MFPの台数ベースの実績はどうなっているか。

  • A

    2002年第4四半期では、SFPが90%MFPが10%であった。2003年第4四半期は、SFPが75%MFPが25%となった。通年でみた場合、世界市場ではMFPの比率は2003年で32%、2004年で45%であり、エプソンの場合、2003年で18%、2004年で36%を予定している。

  • Q20

    MFPは第3四半期、第4四半期赤字だったときいているが、どうか。金額的にどうか。

  • A

    はい。金額的にはご容赦願いたい。

  • Q21

    情報機器関連の営業利益が、2003年度は2002年度にくらべ、350億円の減益になっているが、主因は何か。

  • A

    IJPの本体価格の低下、おもにMFPの価格の低下が大きい。又、SFPのハイエンドでの価格低下も影響している。

  • Q22

    2005年度の情報画像の利益率はどのくらいと予測するか。

  • A

    2004年度下期の営業利益率は7%弱にするつもりであるので、2005年度はそこからスタートするつもりだ。

  • Q23

    カラーSTN、TFTは、2004年度上期、下期で価格がどう変動すると予想するか。

  • A

    カラーSTNは、上期は下がらないと見ており、第3四半期にかけては、2割から3割の下落をみている。Activeについては、第2四半期から第4四半期にかけては、1-2割の下落を見ている。

  • Q24

    電子デバイスの2003年度第3四半期に比べ第4四半期の売り上げが63億円減っている理由は、数量か単価か。

  • A

    カラーSTNの数量変動が一番大きく影響している。

  • Q25

    三洋電機との提携によりTFTのLTPS技術が生かされると思うが、小型の携帯用TFTディスプレイの商品化はいつごろからか。

  • A

    2004年度の中心はカラーSTN、D-TFDと見ており、TFTの製品は中期開発ロードマップにはあるだろうが、具体的商品はこれから検討していく。エプソンのお客に対しては、このタイムスケジュールで十分だと考えている。

  • Q26

    ノキアの下方修正のビジネスへの影響はあるか。

  • A

    ほとんど影響はなかった。

  • Q27

    三洋電機とのジョイントベンチャーが10月1日から成立するが、2004年度計画に織り込んでいる連結の期間はどれくらいか。

  • A

    2004年度計画値には盛り込まれていない。

  • Q28

    電子デバイスは、2004年度上期好調と見ているが、2003年度下期に比べれば、200億くらい減益しているが、本当に好調とみるか。

  • A

    2004年度上期第1四半期は、電子デバイスは数量的には好調であるが、2003年度の第4四半期と比較して単価の下落を想定している。従って、電子デバイスは、2003年度下期に比べ、2004年度上期は減益となる。ただ対前年同期では、増益である。

  • Q29

    電子デバイスの単価下落を2004年度はどうみているのか。

  • A

    デバイスのうちディスプレイについては、アクテブは10%を超えるとみており、パッシブについてはそれより低いとみている。

  • Q30

    2004年度のD-TFDの数量をどうみるか。

  • A

    第1四半期は2003年度同期より増え、第2-第4四半期は2003年度のピークよりさらに超えると予測する。

  • Q31

    2004年度のD-TFDの数量は、受注ベースでほぼ確立しているのか。

  • A

    概ねその通り。
    機種毎ではビジネスがある程度みえている。