LW-PX900 / Z900FK(海外向け)
2016
現場で映えるタフなツール
LW-PX900/Z900FKは、配線業者を主なターゲットとした産業向けハンドヘルド・ラベルプリンターです。建設現場や設備保守業務などの産業分野で、ケーブルや設備などを管理するためのラベルの印刷で使用されます。一般的な家庭用のラベルライターと違い、過酷な状況で忙しく移動しながら使われることが多いため、薄暗い場所や狭い場所での使いやすさと多少の衝撃にも耐え得る頑丈さ、さらには持ち運びのしやすさなどが要求されます。
そのような点を押さえた上で、魅力的な、現場で映えるタフなツールにすること、プロフェッショナルが使う道具としての存在感を生み出すことがデザインの仕事だと考えました。
過酷な環境に耐える丈夫な外装
まずこの製品をデザインするために一番に心掛けたことは、過酷な使用環境に耐える堅牢(けんろう)性の実現と表現です。
現場での強い衝撃や傷からメカを守るため本体周辺には黒のラバーを採用、薄暗い現場でも目立つように本体色は赤にしました。
多面体フォルム
特徴的な多面体形状は、必要な部分以外をそぎ落としていった固い塊をイメージしながら造形しました。
現場に耐えうる頑丈なカタチを表現しつつ、鈍重に見えてしまわないように多面体一つ一つの角度が同じにならないよう造形しています。
面をつなぐシャープなエッジは、どこを持ってもしっかりグリップできるよう、その位置をコントロールしてまとめました。
現場の声から生まれたハンドル
ラベルプリンターが使われる現場を調査すると、頻繁に持ち運ばれていることが分かりました。さらに周辺工具も一緒に持ち運ばれることが多いので、持ちやすさ、運びやすさはとても重要です。
そこで楽に安全に持ち運べるよう、大きくしっかりとしたハンドルを採用しました。
また最小限のスペースに収納するために縦置きできる形状や、卓上での使いやすさを考えた平置き時の傾斜角度の調整など、さまざまな使われ方を想定して細部までデザインを追求しました。