デザイナーインタビュー | 充実したインターンシップをつくる、講師としてのデザイナーの関わり

エプソンのデザイン部門では、毎年冬季に実施される「デザインインターンシップ」に、現役デザイナーが講師として参加しています。
今回は、2025年度のデザインインターンシップで講師を務めた、Pデザイン部のプロダクトデザイナー加藤悠介さんに、1年を通して採用活動に関わった視点から、インターンシップで大切にしたこと、そして「楽しんでもらう」ことへの想いを振り返ってもらいました。

自己紹介

―まずは自己紹介をお願いします。

加藤:加藤悠介です。Pデザイン部所属で、今年で7年目です。
プロダクトデザインを中心に、空間デザインやグラフィックデザインなど、幅広く携わっています。

―今年度はインターンシップの講師として参加されたそうですね。

加藤:はい。スタートは夏にオンラインで実施したサマーセミナーで、そこから秋には外部イベント「クリエイティブのしごと展」に参加し、最終的に冬のインターンシップへとつながっています。
結果的に、1年を通して採用活動に関わる形になりました。特に秋以降は、インターンシップの内容や進め方について、しっかりと時間をかけて準備しました。

普段の業務について

―直近ではどんな業務を?

加藤:Tシャツなどの布製品に印刷できるガーメントプリンターや、小規模オフィス向けのCISSプリンターのデザインを担当しました。ほかにも、資源循環の取り組み「Epson 360°」のシンボルマーク制作など、ブランドに関わる仕事もしています。
製品だけでなく、空間やグラフィック、ブランドまで横断的に関われるのは、今のPデザイン部ならではの面白さだと思っています。

―デザイン業務でやりがいを感じる瞬間は?

加藤:自分が考えた製品の工夫が、実際にお客様の現場で使われているとわかった瞬間ですね。
以前、ガーメントプリンターを導入いただいている現場を見学する機会があったのですが、天面のフラットさや、ちょっとしたツール置きの工夫など、細かい部分まで活用されていて、「あ、ここまでちゃんと見てもらえているんだ」と、嬉しくなりました。
プロダクトデザインは、開発期間も長く、関わる人数も多い仕事なので大変なこともありますが、実際にお客様が使われている現場に立った瞬間に、その積み重ねが一気に報われる感覚があります。

インターンシップで大切にしたこと

―今回のインターンシップで設定したテーマについて教えてください。

加藤:取り組んでもらう課題のテーマは「使い続ける」でした。
エプソンが注力しているサステナビリティ活動ともつながりますし、モノにもコトにも解釈できるよう、あえて余白のある言葉にしています。
学生一人ひとりで価値観や興味の方向性は違います。その違いが、自然とアウトプットに表れるテーマにしたいと思いました。

―講師として、特に意識していたことは?

加藤:大きく2つあります。
ひとつは、学生がその人らしさやパフォーマンスを最大限に発揮できるようにサポートすることです。インターンシップはどうしても緊張する場です。とはいえ、実力を出しきれないのは一番もったいない。なので、できるだけ声をかけやすい雰囲気づくりを意識しました。
もうひとつは、純粋にインターンシップを楽しんでもらうことです。「評価される場」ではなく、「挑戦できる場」だと感じてもらえるように心がけていました。

学生にフィードバックを行う加藤さん

「楽しんでもらうこと」が、いちばんのモチベーションだった

―インターンシップで工夫したことを聞かせてください。

加藤:学生同士のコミュニケーションが生まれる場づくりです。できるだけ早い段階で打ち解けられるよう、はじめはグループワークを中心に構成しました。互いの考えや個性がわかることで、チームとしての一体感が育つよう工夫しています。
また、期間中はリフレッシュの時間も大切にしました。アイスブレイクやレクリエーションを取り入れ、緊張をほぐすことで発言しやすい雰囲気をつくることを意識しました。そうした積み重ねが、学生同士の切磋琢磨できる関係性につながったと感じています。
さらに、インターンシップのコンテンツを活かしたオリジナルのノベルティを用意し、記念としてプレゼントしました。直前でデザインの変更が発生しましたが、デジタル印刷ならすぐに対応できる。そういった体験も含めて、エプソンらしさを感じてもらえたらと思いました。

―かなり力を入れていますよね。

加藤:そうですね(笑)。
でも、やっぱり根っこにあるのは、「人に楽しんでもらうこと自体が好き」なんだと思います。
普段のものづくりでは、使う人の反応を見る機会がなかなかないのですが、インターンシップなどのイベントは、目の前で反応が返ってくる。驚いてくれたり、嬉しそうにしてくれたり、その瞬間が純粋に嬉しいんです。
自分が手をかけた分だけ、相手の表情が変わる。それがすごくわかりやすくて、やりがいを感じます。たぶん、プロダクトデザインも同じで、最終的には“使う人がどう感じるか”のためにやっている。だからこそ、細部までこだわりたくなるんだと思います。

―学生から学んだことはありますか?

加藤:リサーチやUXなどのスキルが本当に高いと感じました。生成AI系のツールも自然に使いこなしているし、行動力もある。正直、負けていられないなと思いましたね。
同時に、「誰かのために本気で考える」という姿勢は、世代が違っても変わらず大切なんだと再確認しました。

ノベルティ作成の様子

これから応募を考える方へメッセージ

加藤:エプソンのデザインは、思っている以上に幅広いです。プロダクトだけでなく、空間やグラフィック、ブランド、サステナビリティまで関われます。
でもその根底にあるのは、「誰かの役に立ちたい」「喜んでもらいたい」という気持ちだと思っています。
もし、人の反応を想像するのが好きだったり、誰かが嬉しそうにしている姿を見るのが好きだったりするなら、きっとこの仕事は楽しいと思います。
まずはインターンシップで、実際の空気を感じてみてください。
そこで何かワクワクするものがあれば、それが次につながる第一歩になると思います。

加藤さんが携わるショールームの一室

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