国立大学法人秋田大学と医療・産業技術の発展に関する連携協定を締結

2025年7月29日

 秋田エプソン株式会社(以下 秋田エプソン)と国立大学法人秋田大学(学長 南谷佳弘 以下 秋田大学)は、医療機器や産業技術の発展を目的とした連携協定を7月28日に締結しました。

写真左:秋田大学長 南谷佳弘  写真右:秋田エプソン代表取締役社長 平田潤



 これまで、秋田大学と秋田エプソンとは産学官の共同研究において、がんの手術中病理判断を可能にする自動染色装置「ヒスト・テック®ラピート®Auto」*1の開発・製品化、病理診断などの諸活動を共同で企画推進、連携を深めてきました。これらのことを背景に、秋田大学と秋田エプソンは以下を目的とした連携協定を締結し両者の発展と社会課題の解決を図り、社会貢献を果たしていきます。
*1:「ヒスト・テック®」「ラピート®」は、製造販売業者であるサクラファインテックジャパン株式会社の登録商標です。

1.目的
 秋田大学が有する学識・技能・知見と、秋田エプソンが有する製造技術・研究開発力を活用し、医療
機器や産業技術の発展を目的とした共同研究及び技術開発、人材育成を推進する。

2.協定による連携事項
 (1)医療機器・産業技術の開発及び改良に関する共同研究
 (2)医療・産業技術に関する人材育成と技術者交流
 (3)研究設備・技術情報の相互活用
 (4)その他、相互の協力可能な分野における共同事業

3.予定している取り組み
 ・医療分野・産業分野におけるイノベーション創出
 ・秋田大学生のインターンシップ受け入れや共同研究プロジェクトの実施

■秋田大学長 南谷佳弘コメント
 このたび、秋田エプソン株式会社と秋田大学が、医療・産業技術の発展を目的とする連携協定を締結できることを、大変嬉しく思います。秋田エプソンとはこれまでも、迅速免疫染色技術をはじめとする先端医療機器の共同研究において、極めて実りある連携を重ねてまいりました。現場のニーズに即した高性能な機器の実用化は、同社の卓越した技術力と、地域の未来を見据える姿勢に支えられたものです。
 今回の協定は、そうした信頼関係の延長線上にあり、大学の研究成果を社会に還元するうえでも大きな一歩となると確信しています。今後は、医療現場の課題解決にとどまらず、産業全般への波及や地域人材の育成にもつながる連携を、より一層推進してまいります。秋田の地から、世界に誇れるイノベーションを生み出す、その志を秋田エプソンと共有できることに、心から感謝申し上げます。

■秋田エプソン代表取締役社長 平田潤コメント
 このたび、医療機器の分野で長年連携を深めてまいりました秋田大学と、正式に連携協定を締結できましたことを大変光栄に思います。
 秋田エプソンは、エプソングループが磨き続けてきた「省・小・精の技術」を核に、精密機器や産業技術の分野で地域に根ざした事業を展開してきました。
 本協定を通じて、秋田大学の豊かな学識と当社の技術力、ものづくり力を融合させ、より高度な研究開発や人材育成を推進しながら、社会課題の解決ならびに地域の活性化に貢献してまいります。

■国立大学法人秋田大学について
 秋田大学は、1949年の創立以来、資源、教育、医療、理工系の分野で長い歴史と実績を積み重ね、今日では「地域と共に歩み、世界に発信する知の拠点」として、教育・研究・社会貢献の各分野において発展を続けています。
 2025年4月には理工学部を改組した「総合環境理工学部」と、情報やデータサイエンス、AIを軸とする「情報データ科学部」を新設し、地域産業の高度化やデジタル人材の育成にも注力しています。
これにより、国際資源学部、教育文化学部、医学部を含めた5学部体制で、学術の幅と深みをさらに強化しています。
 秋田大学は、電動化技術、再生可能エネルギー、医理工連携、地域防災など社会課題の最前線に立つ研究や、リカレント教育にも積極的に取り組み、産学官金連携を通じた地域創生や国際展開を推進しています。
グローバルな視野とローカルな実践を融合させながら、次世代を担う人材の育成と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 秋田エプソンと秋田大学は、本協定の締結を契機とし、よりよい地域社会実現のために連携をさらに強化し、その取り組みを加速させていきます。