2023年10月12日
セイコーエプソン株式会社
エプソンが世界39の国と地域で3回目となる気候変動に関する意識調査を実施
セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、11月30日からアラブ首長国連邦・ドバイで開催される「第28回国連気候変動枠組条約締約国会議」(以下COP28)を前に、気候変動に対する世界的な関心度をより深く理解するために、39の国と地域で意識調査を行いました。また今回は1995年の第1回COP開催以降に生まれた若い世代(以下COP世代*)にも焦点を当て、比較考察しました。
今年の意識調査の結果によると、多くの人々が重要な問題として気候変動を挙げており、気候変動に対して企業が行うべき取り組みとして環境技術への投資が重要な手段であるとみなされていることが明らかになりました。
調査結果の概要は、以下の通りです。
■COP世代「災害を回避できると思う」が約半数
今後の気候変動に対する取り組みにおいては、若い世代の意識と行動変容を知る必要があると考え、エプソンはCOP世代(29歳以下)の意識と行動にも焦点を当てました。
「あなたが生きているうちに気候変動による災害を回避できると思いますか」という質問に対し、地域差はあるものの、COP世代は49%、非COP世代(30歳以上)では46%が「災害を回避できると思う」と答えていました。年代別では、45-54歳と55歳以上ではそれぞれ42%、32%という回答結果でした。
■COP世代の意識と行動変容
「世界が直面している喫緊の課題は何だと思いますか?」という質問に対しては、COP世代は「物価の高騰」の回答率が1位に挙げられ、次いで「気候変動」でした。それに対し、非COP世代では「気候変動」が58%、次いで「物価の高騰」が54%でした。
質問:世界が直面している喫緊の課題は何だと思いますか?(複数回答3つまで)
COP世代(29歳以下) | 非COP世代(30歳以上) | |
---|---|---|
1 | 物価の高騰(51%) | 気候変動(58%) |
2 | 気候変動(47%) | 物価の高騰(54%) |
3 | 貧困(35%) | 貧困(37%) |
また、「気候変動に対して既にどのような行動を起こしていますか?」という質問に対しては、COP世代はさまざまな取り組みを既に行っているものの、非COP世代と比較すると14種類の行動項目のうち9項目において行動を起こしている率が若干下回る結果でした。
質問:気候変動に対して、次の行動のうち、既に実行しているものはどれですか?(COP世代において回答率上位項目 3つまで)
COP世代(29歳以下) | 非COP世代(30歳以上) | ||
---|---|---|---|
1 | 再利用できる商品やモノを選ぶ(買い物袋など) | 60% | 71% |
2 | 徒歩や自転車利用の頻度を増やす | 55% | 60% |
3 | リサイクルの習慣を改善する | 54% | 65% |
■解決策としてのテクノロジー
本意識調査の回答者は、気候変動との闘いにおいては、テクノロジーが重要な取り組みであると答えています。「気候変動に対し、企業ができる最も重要な取り組みは何だと思いますか?」という質問に対して、48%が「環境技術への投資」を挙げており、これと僅差で「製品のリサイクルと再利用の改善」(45%)、続いて「資源使用量の削減」(28%)、「従業員の環境活動への参加奨励」(21%)、「炭素・プラスチックのオフセット」(21%)が選択されています。
当社代表取締役社長の小川恭範は次のように述べています。「気候変動による影響が深刻化する中で、私たちはこれまで以上に取り組みと姿勢を再考する必要があります。この意識調査を通じて、COP世代も気候変動に対する関心を持っていることがわかりました。持続可能でこころ豊かな社会を実現するためにも、エプソンは、創業以来培ってきた『省・小・精の技術』を通じて環境を含めた社会課題の解決を目指していきます。
例えば、乾式オフィス製紙機PaperLabと、低消費電力・省資源化を実現するインクジェットプリンターを導入することで、脱炭素社会に向けたオフィスの実現を後押しします。また循環型経済の牽引に向けて、ドライファイバーテクノロジーによって廃棄された衣服の再生を行い、デジタル捺染技術でデザイナーの創造性を広げる取り組みも行っています。若い世代の未来に向け、さまざまなパートナーと共に知恵を出しながらテクノロジーの開発や研究をさらに進めていきます。」
調査概要と回答者の属性
- 調査期間:2023年7月13日~7月25日
- 調査方法:「Censuswide」によるインターネット調査
- 調査対象:世界39の国・地域に住む16歳以上の人
【北米・南米】アメリカ、カナダ、ブラジル、メキシコ
【欧州】イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、トルコ、ベルギー、オランダ、ノルウェイ、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ハンガリー、ギリシャ、セルビア、リトアニア
【アジア・オセアニア】シンガポール、インドネシア、日本、中国、韓国、台湾、インド、オーストラリア
【中東・アフリカ】モロッコ、チュニジア、南アフリカ、イスラエル、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニヤ - 調査人数:30,294人
インド=3,000人
中国=2,000人
アメリカ・ブラジル・イギリス・ドイツ・イタリア・フランス・スペイン・インドネシア・日本・韓国=1,000人
その他の各国=500人で調査対象者数を設定
*最初のCOPは1995年3月・4月に開催されました。本調査においては、29歳以下の人々をCOP世代として分類・考察しています。
以上
記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。