1997年1月 プログラマブル高周波水晶発振器「SG-8000シリーズ」
出力周波数範囲 | 5.0Vで2.5MHz〜100MHzアウトプットイネーブル機能付 |
動作電圧 | 4.5〜5.5Vまたは3.0〜3.6V |
動作温度 | -10℃〜+70℃ |
ハンダ付条件 | 260℃以下×10秒以内×2回以下、 または230℃以下×3分以内 |
外形寸法 | (W)14.00×(D)8.65×(H)4.7mm (W)10.5×(D)5.0×(H)2.7mm |
製品特長
1997年に量産を開始した、プログラマブル高周波水晶発振器「SG-8000シリーズ」。「納期短縮」というユーザーニーズに応えるべく、開発されたこの水晶デバイスは、PLL(Phase Locked Loop:位相同期系)とPROM(Programmable Read Only Memory)技術を使用し、組み立て済みの発振器に対し、専用ライタで必要な発振周波数、出力条件、駆動電圧を選択して書き込むことができるという、他に類を見ない新発想の水晶発振器でした。
この「SG-8000シリーズ」は、約3万種の周波数をプログラムによって作り出すことが可能。その結果、市場で標準的に使われる周波数の約80%をカバーできることになり、セットメーカーが開発試作を行う際に、プログラム上で周波数を選択するだけで複数の異なる商品に適用することが可能となり、少量のオーダーにも対応できるようになりました。
さらに、「SG-8000シリーズ」では、受注から納入までにかかる期間を、従来品の1/3に短縮することに成功。これにより、量産品についても機能・周波数別に水晶発振器の在庫を持つ必要がなく、在庫リスク・見込み発注リスクを軽減できるようになりました。
誕生の背景
携帯電話、VTRムービー等の民生機器や携帯情報機器の市場拡大に伴い、商品競争が激化する中、多くのメーカーでは使いやすさ向上のため、各製品において小型化・軽量化・省電力化を図る商品企画・開発にしのぎを削っていました。そこに着目した当社は、市場の激化に伴う「商品開発期間短縮化」のニーズに素早く対応できるよう、グループの半導体技術を活かしながら、プログラムすることで任意の出力周波数を設定できる水晶発振器の開発に着手。1997年1月、新開発の水晶発振器「SG-8000シリーズ」の量産を開始したのでした。
成果と反響
このプログラマブル水晶発振器は、お客様の多様なニーズにフレキシブルかつスピーディに応えられる商品として受け入れられました。「SG-8000シリーズ」は、その後も機能を拡充させながら、水晶デバイス製品の重要ラインナップとなっています。