2024年5月20日

セイコーエプソン株式会社

JR東日本および長野計器と共同開発した鉄道事業者向け「アオリ監視装置」の実用化に成功

- 高精度センシング技術で、監視作業の自動化に貢献 -

セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、自社製の高性能な3軸加速度センサー『M-A352』を搭載した、鉄道橋の鋼橋支点部の状態を遠隔で監視する「アオリ監視装置」を、東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:喜㔟 陽一、以下 JR東日本)および、長野計器株式会社(本社:東京都大田区、社長:佐藤 正継、以下 長野計器)と共同開発、このたび実用化に成功したことをお知らせします。

近年、鉄道橋における鋼橋支点部の保守業務は人材確保や測定の精確性などに課題があり、その解決手段として高精度加速度センサーを用いた、列車が通過した際に桁が上下に動く「アオリ」の大きさを自動で測定可能な監視装置の需要が高まっています。

共同開発した「アオリ監視装置」は、アオリの大きさをエプソンの『M-A352』により自動で測定し、測定結果は信号処理を行い管理しやすいデータに加工の上、電子メールで送信します。これにより、遠隔でアオリの測定が可能となり、これまで作業員に頼っていた監視作業の自動化に貢献します。

エプソンは、2014年に加速度センサーを発売して以来、さまざまなアプリケーションに採用され、多くの実績と高い品質により、市場から高い評価を得ています。

『M-A352』はエプソン独自の水晶方式の加速度センサーで、卓越振動数を明瞭に、かつ、一般的な加速度センサーでは難しい、小さな加速度を捉えることが可能です。これにより、アオリの大きさにかかわらず、振動の高精度な測定が実現できることから、JR東日本による加速度センサーを用いたアオリ検知アルゴリズムの構築に大きく貢献しました。加えて、装置を現場に長期間設置するために求められる、高耐久性や温度依存性の良さにも適応していることから、実用化に成功しました。

エプソンは、「省・小・精の技術」を極めた高精度センシング技術により、地震・環境振動測定をはじめ、大型構造物のヘルスモニタリングや橋梁モニタリングなど幅広い用途での高精度測定を実現、安全・安心な社会の実現に貢献していきます。

【関連リンク】

■エプソンのセンシングシステム

エプソンのセンシングソリューション技術は、自社製の高品質な人工水晶材料に、エプソン独自の微細加工技術を用いた高性能水晶センサー素子をベースとしています。この高性能水晶センサー素子を搭載したエプソンの加速度センサーには、低ノイズ・高分解能・ワイドダイナミックレンジ・高安定という優れた特性があります。詳細は下記ウェブページをご参照ください。

■JR東日本の論文「鋼橋支点部アオリモニタリング装置の開発」は、下記ウェブページ内の一覧よりご覧ください。

URL:https://www.epson.jp/prod/sensing_system/tech/articles/

■JR東日本ホームページ

URL:https://www.jreast.co.jp/company/corporate/

■長野計器ホームページ

URL:https://www.naganokeiki.co.jp/

【お客様のお問い合わせ窓口】

セイコーエプソン株式会社 MD営業部(センシングシステム担当)

URL:https://www.epson.jp/prod/sensing_system/contact/

以上

記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

このページをシェアする