2023年10月3日
セイコーエプソン株式会社
ブザー音声機能、フラッシュメモリー、内蔵発振回路を搭載した音声再生専用LSI『S1V3F351/S1V3F352』のサンプル出荷開始
- 既存製品に、音声再生機能を簡単に追加可能 -
セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、ブザー音声機能、音声データ用フラッシュメモリー、内蔵発振回路を搭載した音声再生専用LSI『S1V3F351/S1V3F352』を開発、このたびサンプル出荷を開始しました。月産20万個を予定しており、サンプル価格は、パッケージタイプ「P-TQFP048-0707-0.50」で1,500円(税別)です。
なお、本製品は2023年10月17日~20日に幕張メッセで開催される「CEATEC 2023」に出展します。
現在、給湯器リモコンや家電製品など音声機能を備えた機器が普及しているほか、健康機器、オフィスビル、工場においても、音声による警報・案内の活用が進んでいます。それらの音声再生に用いられるお客様の既存製品に、本製品をシリアルインターフェイス接続するだけで、簡単に音声再生機能の組み込みが可能です。
各種機器に音声再生機能を搭載するには、通常のブザーは安価である一方で十分な音声品質・音圧を得られないことから、高価であってもスピーカーが採用されることが主流です。
そこで本製品は、エプソンが独自開発した音声アルゴリズムにより、ブザーでの音声・メロディー再生を実現しました。
音声の早さ、高さ(『S1V3F351』のみ)のリアルタイム調整機能により、エンドユーザーが自分の聞きやすい音声に設定できます。また2チャンネルミキシング機能によりバックグラウンドミュージックと音声の同時再生が可能なため、高級感や温かみのある音声案内を行うことができます。
高圧縮高音質アルゴリズムにより、音声データのメモリーサイズを縮小でき、多言語や多くのバックグラウンドミュージックが搭載可能です。さらに音声データの開発環境として、スタジオ録音をせず多言語の音声データが簡単に作成できる12言語をサポートしたエプソン音声作成PCツールも提供しており、すでにお持ちのWAV(Waveform Audio File Format)データも使用できます。
エプソンは、省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」により、お客様製品のさらなる性能向上と社会インフラのスマート化の実現に貢献してまいります。
■本製品の特長
1.多彩な音声再生機能を搭載
- ローエンド製品にも音声再生機能が搭載可能となる、電磁ブザー、圧電ブザーによる音声再生
- エンドユーザー個々人の聞き取りやすい音声への設定が可能となる、話速変換/ピッチ変換機能(75% ~ 125%, 5%ステップ)
- 高級感や温かみを醸し出す2チャンネルミキシング音声再生(バックグラウンドミュージック+音声再生)
- 音声だけでなく、バックグラウンドミュージックなどにも十分なサンプリング周波数(15.625kHz)
- 多言語や多くのバックグラウンドミュージック搭載が可能となる高音質高圧縮アルゴリズム搭載
2.既存システムへ簡単に音声ガイダンス機能を搭載可能
- シンプルなホストCPUシリアルインターフェイス
- ホストCPUなし、またはホストCPUのGPIOのみでの制御が可能となるスタンドアローンモード
3.エプソン音声作成PCツールにより、簡単に音声作成可能
-
スタジオ録音不要で、PCツールのみで音声データ作成可能(12カ国言語に対応)
アメリカ地域言語:アメリカ英語、アメリカン・スパニッシュ、カナディアン・フレンチ
ヨーロッパ地域言語:イギリス英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語
アジア地域言語:日本語、中国語、韓国語 - ツール上の音声番号を、シリアルインターフェイスで転送することで音声ガイダンスが可能
- お手持ちの音声データ(WAVフォーマット)を、簡単にPCツール内へ取り込み可能
4.使いやすい評価ボードをご用意
- ホストCPUと簡単に接続できる仕様
- お客様作成の音声データを容易に書き込み可能
- ホストCPU接続不要で、簡単に音声評価が可能なスタンドアローン用制御ボタンをご用意
- 外付けQSPI-Flash搭載
【関連リンク】
製品の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。
URL:www.epson.jp/prod/semicon/products/speech/voice_guidance_index.htm
エプソン音声作成PCツールのデモンストレーション動画は、下記ウェブページをご参照ください。
URL:https://youtu.be/6eF1QP6iqdg
「CEATEC 2023」の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。
URL:https://www.ceatec.com/ja/application/outline/
来場事前登録:https://www.ceatec.com/ja/
ブース位置:キーデバイスエリア ホール 4 ブース番号 K018
オンラインブースURL:https://www.ceatec.com/ja/exhibition/detail.html?id=152
【お客様のお問い合わせ窓口】
セイコーエプソン株式会社 MD営業部 MD営業グループ
ウェブサイト URL:www.epson.jp/prod/semicon/information/support.htm
■本製品の概仕様
製品型番 | S1V3F351 | S1V3F352 |
---|---|---|
Sound Flash | 約30秒 | 約80秒 |
外付けQSPI-Flash I/F | supported(16MBまで) | |
再生チャンネル数 | 2チャンネルミキシングサポート(例 Ch.0:音声、Ch.1:BGM) | |
音声再生アルゴリズム | EOV(エプソン独自高圧縮高音質フォーマット)/16bit PCM | |
サンプリング周波数 | 15.625kHz(バックグラウンドミュージックにも最適) | |
ビットレート | EOV:16/24 kbps | EOV:16/24/32/40 kbps |
複数サウンドROM | Supported | |
ギャップレス再生 | Supported | |
ボリューム変更 | supported(0db ~ 63.0db:0.5db step、silence) | |
リピート回数設定 | supported(1回 ~ 254回、ストップコマンドまでリピート) | |
話速変換 | 75 ~ 125%(5% step) | |
音声ピッチ変換 | 75 ~ 125%(5% step) | - |
トーン生成 | Supported | |
ブザー音声 | Supported | |
録音再生(録音用ADC搭載) | supported(外付けQSPI-Flashを使用) ※1データのみ対応 |
|
ホストCPUインターフェイス | SPI/UART/I2C/Standalone | |
スリープ/ディープスリープ モード | Supported | |
クロック | 内蔵発振/外部発振 | |
動作電圧 | 1.8 ~ 5.5V | |
QSPI-Flash専用電圧 | Supported (3.3V ±10%) | |
Flash Programming電圧 | 2.2 ~ 5.5V | 2.4 ~ 5.5V |
消費電流 @ディープスリープモード(typ) |
0.34µA | 0.46µA |
パッケージ | P-TQFP048-0707-0.50(0.5mm pitch) |
以上
記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。