2022年10月12日
セイコーエプソン株式会社
従来品との体積比54%※の小型化を実現した、高周波・低位相ジッタSPXO『SG2016』シリーズ サンプル出荷開始
- 800G対応小型光通信モジュールに最適 -
※当社従来品『SG2520』シリーズ
セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、基本波※1で低位相ジッタ※2を実現した差動出力※3水晶発振器(SPXO)の新ラインアップとして、2.0×1.6mm、高さ0.63mm Typ.の小型パッケージ品『SG2016EGN』『SG2016EHN』および『SG2016VGN』『SG2016VHN』を開発、このたびサンプル出荷を開始しました。量産開始は、2023年第一四半期を予定しています。
第5世代通信システム(5G)/IoT(Internet of Things)の普及により、今後ますます増大するデータトラフィックに対応するため、光通信モジュールは400Gbpsから800Gbpsへ、さらなる高速・大容量へ移行することが見込まれています。次世代800G光通信モジュールは、内蔵するDSP(Digital Signal Processor)のサイズが大きくなり、放熱対策のための空間確保も必要なため、搭載部品に対して、さらなる小型化の要望が強くなっています。
本製品は、当社従来品『SG2520EGN』『SG2520EHN』および『SG2520VGN』『SG2520VHN』に対し、体積比で54%の小型化を実現しました。また、従来品と同様、HFF水晶振動子※4とエプソン独自開発の小型発振器用ICを採用し、高周波・高精度および低位相ジッタ特性をそのまま引き継いでいます。これらの特長を有することで、次世代800G通信モジュールに対して最適な製品となっています。
エプソンは、水晶デバイスのリーディングカンパニーとして、「デバイス技術によるスマート社会の実現」を目標に、さまざまな電子機器や社会インフラのニーズに対応する水晶デバイス製品を提供していきます。
■本製品の用途
- 光通信モジュール(ルーター/スイッチ等のネットワーク機器に内蔵)
- データセンター
- FA機器、計測器
- 高速DA/ADコンバータ
【関連リンク】
製品の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。
https://www.epsondevice.com/crystal/ja/products/crystal-oscillator/spxo-mhz/sg2016xgn_xhn.html
【お客様のお問い合わせ窓口】
セイコーエプソン株式会社 MD営業部MD国内営業グループ
https://www.epsondevice.com/crystal/ja/contact/
■本製品の概仕様
型番 | SG2016EGN | SG2016EHN | SG2016VGN | SG2016VHN |
---|---|---|---|---|
出力形式 | LV-PECL | LVDS | ||
出力周波数範囲 | 25 MHz ~ 500 MHz | |||
電源電圧 |
2.5 V ± 5 % 3.3 V ± 5 % |
1.8 V ± 5 % 2.5 V ± 5 % 3.3 V ± 5 % |
||
動作温度 | -40 ~ +85 ℃、-40 ~ +105 ℃ | |||
周波数許容偏差 |
±25 × 10-6 ±50 × 10-6 |
±20 × 10-6 |
±25 × 10-6 ±50 × 10-6 |
±20 × 10-6 |
消費電流 | 60 mA Max. | 28 mA Max.(出力オプションA時) | ||
位相ジッタ (12 kHz ~ 20 MHz) |
70 fs Max.(出力周波数 156.25 MHz) | 60 fs Max.(出力周波数 156.25 MHz) | ||
外形寸法 | 2.0 × 1.6 × 0.63 mm Typ. |
※1 基本波:水晶振動子の振動モードのうち基本振動(1次)による振動。
※2 ジッタ:クロック周期の揺らぎのことで、画像の揺らぎやデータ転送でのビットエラーなどの原因になることがある。
※3 差動出力:互いに極性が反対の周波数信号を出力する方式。高い周波数の伝送が可能で、ノイズに強いなどの特長がある。
※4 HFF(High-Frequency Fundamental)水晶振動子:フォトリソ加工により、励振部のみを数ミクロンという極薄な構造(逆メサ構造)にすることで、強度を保ちながら高周波での基本波発振を可能にした水晶振動子。近傍の高調波成分を抑制することができるため、高速・大容量通信の安定に貢献する。
以上
記載されている情報は発表日現在のものです。予告なしに変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。