※右手前がご本人

病院にとっても自分自身にとっても忘れられない

池田 真由美さん

独立行政法人国立病院機構 北陸病院

医師

つながり:「ゆめ水族園」2023年度開催

ファンタスカーを迎え、ゆめ水族園の開催もかなったこの1年は、病院にとっても自分自身にとっても忘れられない記念の年になったと思う。

当院には重症心身障害・強度行動障害の激しい方や、認知症、神経難病、重度の精神疾患、身体合併がある高齢者など、長期入院の方や自身でうまく意思疎通をはかれない方などが多く入院している。

まずはファンタスカーが届き、重症心身障害の病棟で保育士・療育指導員らが毎日、場所や映す媒体・素材などの条件を変えるなどで投影方法を創意工夫し、心にせまる引き込まれる体験が得られた。行動障害が強いため他の患者様と集団では過ごせない患者様の個室の中や廊下にも映像や音楽をあふれさせ、じっと目で追い、ゆったり身体をクッションに預け、落ち着いて過ごされる患者様の様子にスタッフも驚かされた。病院全体を巻き込み、体育館や他病棟に出張し、借用期間が足りないと感じた。

その後の大規模なゆめ水族園ももちろん前述の患者様らに癒しの時間を提供いただいたが、ファンタスカーもすごい発明、患者様の心を引き出し、スタッフも一緒に感動を体験できる。エプソンの活動に携わる皆様に感謝いたします。